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2009 年度 実績報告書

日本における家庭電化製品の受容とその特徴

研究課題

研究課題/領域番号 20032013
研究機関九州大学

研究代表者

石村 真一  九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (20294994)

キーワード家庭用電化製品 / 映画 / 技術革新 / 台所 / ダイニングルーム / 居間 / 起居様式 / DVD
研究概要

家庭電化製品の普及については、1950年代後半より内閣府によって調査が行われて統計化されている。しかし、それは家庭における使用率を単に示しただけで、具体的な使用場面について言及しているわけでもない。また、家電製品の技術革新について触れているわけでもない。本研究においては、戦後に製作された映画の家電製品に関する使用場面を通して、技術革新をどのように生活者が受容したかを探ることを主たる目的としている。
使用したVHS、DVDの映画は400本程度である。特に、洗濯機、扇風機、テレビといった大衆の必需品となっている製品を中心に、映画の中から使用場面を摘出した。こうした使用場面を時系列に整理し、使用場面の増減について統計処理を行った。次に、過去の文献史料、フィールド調査等で得た日本の家電史のデータと比較し、技術革新と製品の形態、製品の変化生活での対応という点を考察した。
その結果、電気洗濯機は自動化が進み、乾燥まで含めた完全自動化を生活者も望んでいることが読み取れた。扇風機は脚の短い台置き型から、脚の長さを可変するタイプに一部移行するが、それほど大きな変化がないと読み取れた。テレビについては、技術革新が最も顕著に見られ、ブラウン管の変化から液晶、プラズマと変化する中で、テレビの形態も大きく変化している。しかしながら、居間にて家族がテレビを観るという家族での行為は、現在も継承され、一種のコミュニケーションの場になっている。すなわちテレビも含め、家庭用電化製品の技術革新は、常にユーザーの受容があって、成り立っているということになる。
映画の場面は、著作権の問題があり、論文を紙媒体で扱う場合は、著作権法32条の引用で対応可能ですが、電子ジャーナル化には許諾が必要になります。この許諾には高額な費用がかかることから、現状では電子ジャーナルへの掲載は極めて難しいようです。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 家具調テレビ「嵯峨」のデザイン創出過程2010

    • 著者名/発表者名
      増成和敏・石村真一
    • 雑誌名

      デザイン学研究 197

      ページ: 27-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] カタログ、広告、特許資料から見る家電製品の技術革新2010

    • 著者名/発表者名
      石村真一・平野聖・増成和敏
    • 雑誌名

      日本の技術革新大系 科学研究費成果報告書

      ページ: 131-139

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 洗濯機の近代化と技術革新-日本における電気洗濯機の成立-2010

    • 著者名/発表者名
      林原泰子・石村真一
    • 雑誌名

      日本の技術革新大系 科学研究費成果報告書

      ページ: 491-497

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 映画に見る家庭電化製品の変遷と技術革新2010

    • 著者名/発表者名
      石村真一・林原泰子
    • 雑誌名

      日本の技術革新大系 科学研究費成果報告書

      ページ: 498-506

    • 査読あり
  • [雑誌論文] テレビ受像機の普及期における「嵯峨」の誕生とシリーズ展開2009

    • 著者名/発表者名
      増成和敏・石村真一
    • 雑誌名

      デザイン学研究 194

      ページ: 33-42

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://hyoka.ofckyushu-u.ac.jp/search/organization/03/30900/index.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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