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2008 年度 実績報告書

自己組織的パターニングを応用した人工血管足場表面構造の最適化

研究課題

研究課題/領域番号 20034027
研究機関名古屋大学

研究代表者

池田 誠一  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 研究員 (00377821)

キーワード人工血管 / 再生医療 / テーラーメイド医療 / マイクロ加工 / RP加工
研究概要

我々はポロゲン抽出により形成される孔密度の分布に着目し, 2種類のポロゲンを用いて足場造形法に関する研究を行っている. 以下, それぞれの研究成果について述べる.
1. 塩微粒子をポロゲンとした足場造形法(臨床に最適な強度・孔密度を有する小口径人工血管足場の構築)
ポロゲンとしての塩微粒子濃度をポリマー中で制御し, 塩微粒子の溶出により内壁・外壁において孔密度に傾斜を有する人工血管足場を造形した. 同造形法を用いて, ポリマー濃度に対する塩微粒子濃度を調節することにより, 生体内血管と同程度のヒステリシス特性を有する足場を造形できることを確認した. なお、人工血管足場のヒステリシス特性は, 生体内の血圧を再現する拍動ポンプを用いることにより評価した. 生体内血管と同じ力学特性をもった足場は, 生体内に移植した際, 血栓形成・狭窄を防ぐことに有効であることを確認している.
2. 磁性果糖ビーズをポロゲンとした足場造形法
磁力を用いて磁性果糖ビーズを自己集積させる事で、孔密度の高い孔配列を持つ直筒状小口径人工血管を造形した. RP加工を元に作製した直筒状の鋳型をヘキサン中に浸漬し, 同鋳型内に磁場を発生させることにより磁性果糖ビーズを直筒状に誘導し, パターニングを行った. 同造形法は, 乳化作用を用いて造形したポロゲンを初めて3次元に応用した手法であり, 上記の塩微粒子をポロゲンとして用いる手法比べて球形状の孔を形成できた. また, 足場全体の高密度を均一化できることを確認した. 本造形法は生体内へ移植する足場の造形法としてだけではなく, その均一性から細胞分化に関する研究へのシーズとしても有用であることを確認した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 生体血管の力学的特性を有する人工血管足場の開発2008

    • 著者名/発表者名
      大浦裕就
    • 学会等名
      第26回ロボット学会学術講演会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2008-09-09
  • [学会発表] 孔密度の傾斜を有する多層構造の人工血管足場開発2008

    • 著者名/発表者名
      大浦裕就
    • 学会等名
      ロボティクスメカトロニクス講演会
    • 発表場所
      長野市若里多目的アリーナ
    • 年月日
      2008-06-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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