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2009 年度 実績報告書

ダイナミックな場における細胞接着シグナルの時空間計測と制御

研究課題

研究課題/領域番号 20034032
研究機関大阪大学

研究代表者

村井 稔幸  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20311756)

キーワード細胞・組織 / 蛋白質 / 生物物理
研究概要

多細胞生物が高次生命現象を営む際に、構成ユニットである細胞同士の相互作用、あるいは細胞と細胞外基質との相互作用は、ダイナミックに変化する。本研究は、生体内環境を反映したダイナミックな場を再構成し、そこで運動する細胞に惹起される細胞接着シグナルを時空間的に計測する技術を確立することを目的とした。平成21年度は、新規解析系の確立と、それを用いた細胞接着シグナルの計測と制御を目指し、次の事柄をおこなった。
まず、平成20年度にひきつづいて、血流中でのダイナミックな細胞接着を解析するためのフロー解析系の構築をおこなった。細胞模倣系の構築により、マイクロメートルサイズのセルフリーな状態で、ずり応力(剪断応力,shear stress)下での細胞接着の計測と制御に必要な構成要素を特定することができた。
また、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy)を用いて、細胞外基質の主要構成成分であるヒアルロン酸のナノメートルスケールでの構造の撮影に成功した。これにより、ヒアルロン酸が粘弾性と保湿性に富む特性を有することを示す特徴的なネットワーク構造をとることがわかった。さらに、ヒアルロン酸とそれに対する細胞接着タンパク質の複合体の構造をAFMにより明らかにした。
以上より、マイクロメートルからナノメートルにおよぶマルチスケールで、細胞接着シグナルを計測・制御するための技術的および情報的基盤が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Atomic force microscopy imaging of supramolecular organization of hyaluronan and its receptor CD44.2009

    • 著者名/発表者名
      Murai, T., et al.
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on NanoBioscience 8

      ページ: 294-299

    • 査読あり
  • [学会発表] Novel Fluorescent probe for measurement of extracellular matrix degradation.2009

    • 著者名/発表者名
      Murai, T., et al.
    • 学会等名
      International Symposium on Micro-Nano Mechatronics and Human Science
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2009-11-10

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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