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2008 年度 実績報告書

コバルト-ホスフィニン錯体をもちいるヘテロ小員環化合物のカルボニル化

研究課題

研究課題/領域番号 20037011
研究機関東京大学

研究代表者

中野 幸司  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (70345099)

キーワード錯体触媒 / 一酸化炭素 / 含ヘテロ小員環 / 高分子合成 / ロジウム / コバルト / ホスフィニン / リン配位子
研究概要

本研究は, エポキシド・オキセタン・アジリジンなどのヘテロ小員環化合物と一酸化炭素との反応を取り上げ, 最終的にはπアクセプター性のホスフィニンが配位したコバルト錯体をもちいて高効率・高選択的な触媒系を開発することを目的とする.
1) 昨年度に新たに見いだしたコバルトカルボニル錯体を触媒とするハロゲン化アルキル, 一酸化炭素, エポキシドからのワンポットハロヒドリンエステル合成の詳細について検討した. 種々の金属カルボニル錯体を検討した結果, コバルトと同じ9族に属するロジウムのカルボニル錯体が最も高い活性および位置選択性を発現し, 種々のハロゲン化アルキル,エポキシドに対して適用可能であることが分かった. パラジウム触媒をもちいた同様の反応も報告されているが, 本触媒系の方が活性, 選択性が高い. また, 反応機構に関して検討をおこない, 本反応が酸ハロゲン化物とエポキシドとの反応という既存の反応を経由していない, 新規な反応であることを明らかにした.
2) コバルト触媒をもちいるエポキシドと-酸化炭素との交互共重合において, 含フッ素置換基をもつエポキシドが適用可能であることを明らかにした. 得られる重合体は, エポキシドと一酸化炭素とが完全に交互に導入されたポリエステルであり, フッ素含有量の高い新規ポリエステル材料としての応用が期待できる.
3) 新規コバルトーホスフィニン錯体の合成およびその応用に向けて, 新規ホスフィニン配位子の合成について検討し, 複数のアリール基が置換したホスフィニンの合成に成功した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Tandem Hydroformylation-Hydrogenation of 1-Decene Catalyzec by Rh-Bidentate Bis(trialkylphosphine)s2008

    • 著者名/発表者名
      Koji Nakano
    • 雑誌名

      Chemistry-An Asian Journal 3

      ページ: 1722-1728

    • 査読あり
  • [学会発表] ロジウム触媒によるハロゲン化アルキル・エポキシド・一酸化炭素からのハロヒドリンエステル合成2009

    • 著者名/発表者名
      中野幸司
    • 学会等名
      日本化学会第89春季年会
    • 発表場所
      日本大学船橋キャンパス(船橋)
    • 年月日
      2009-03-27
  • [学会発表] Transition-Metal-Catalyzed Carbonylation of Cyclic Ethers2008

    • 著者名/発表者名
      Koji Nakano
    • 学会等名
      China-Japan Joint Workshop on Organometallic Chemistry
    • 発表場所
      北京(中華人民共和国)
    • 年月日
      2008-10-09

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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