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2008 年度 実績報告書

面不斉有機金属錯体を触媒とする高立体選択的反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20037042
研究機関大阪大学

研究代表者

鬼塚 清孝  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10244633)

キーワード有機金属錯体 / 面不斉 / 錯体触媒 / 不斉合成 / 外部刺激
研究概要

本研究では、金属錯体に特徴的な分子不斉である面不斉に着目し、面不斉Cp錯体を用いて高選択的不斉触媒反応を開発することが目的である。昨年度、非対称置換アリル化合物の反応でルテニウム触媒が高い分岐選択性を示すことを利用して、フェノール類と一置換ハロゲン化アリルとの反応にっいて検討し、3mol%の触媒存在下、THF中で塩化シンナミルとo-クレゾールを30℃で24時間反応させると、91%収率、95%eeで分岐エーテルが生成することを明らかにしている。本年度は、この延長として新たな不斉アリル化反応の開発に取り組み、様々な生理活性物質の骨格となるインドールとの反応を検討した。その結果、インドールの3位に分岐型アリル基が高選択的に導入できることを見出した。反応条件を最適化した結果、分岐型アリル化生成物が79%収率で得られ、エナンチオ選択性も83%eeと高い値を示すことが分かった。本触媒系は幾つかの置換インドールとの反応にも適用できたが、置換基を導入した場合には、無置換インドールとの反応と比較して生成物の収率或いはエナンチオ選択性が低下した。反応機構に関する知見を得るために量論反応についても検討した。中間体と考えられるπ-シンナミル錯体を合成し、インドールを反応させたところ、43%収率、87%eeで分岐型アリル化生成物が得られたことから、本反応もπ-シンナミル錯体を経由して進行していることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Regio- and Enantioselective O-Allylation of Indole Catalyzed by Planar-Chiral Cyclopentadienyl-Ruthenium Complex2009

    • 著者名/発表者名
      K.Onitsuka, C.Kameyama, H.Sasai
    • 雑誌名

      Chem.Lett. 38

      ページ: 444-445

    • 査読あり
  • [学会発表] Regio- and Enantioselective Allylic Substitution Catalyzed by Planar-Chiral Cyclopentadienyl-Ruthenium Complex2008

    • 著者名/発表者名
      K.Onitsuka, C.Kameyama, H.Okuda, H.Sasai
    • 学会等名
      ICOMC 2008
    • 発表場所
      Rennes, France
    • 年月日
      20080700
  • [学会発表] 面不斉シクロペンタジエニル-ルテニウム錯体触媒による位置及びエナンチオ選択的なアリル化反応2008

    • 著者名/発表者名
      鬼塚清孝・亀山千明・奥田治己・笹井宏明
    • 学会等名
      第55回有機金属化学討論会
    • 発表場所
      大阪府立大学
    • 年月日
      2008-09-30
  • [学会発表] 面不斉シクロペンタジエニル-ルテニウム錯体触媒によるインドールの位置及びエナンチオ選択的アリル化反応2008

    • 著者名/発表者名
      鬼塚清孝・亀山千明・笹井宏明
    • 学会等名
      第102回触媒討論会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2008-09-25

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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