研究課題/領域番号 |
20038003
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
森田 明弘 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70252418)
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研究分担者 |
大内 幸雄 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60194081)
宮前 孝行 産総研, ナノテクノロジー部門, 研究員 (80358134)
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キーワード | 和周波発生 / 電解質水溶液 / 表面・界面 / 分子動力学シミュレーション |
研究概要 |
天気中の不均質反応で重要な硫酸水溶液界面の構造を解明した。硫酸は2段階の酸解離平衡をもち、そのイオン分布は系の熱力学的な条件によって変化すさ。とくに界面での局所的な解離平衡は、バルク中と同等といえるがどうかは全て情報がなく、表面構造を同定する上でのボトルネックになっていた。そこで、実験と理論計算の協力により、表面での局所的なイオン解離平衡と表面構造の両方を関連づけて同定する成果を得た。従来硫酸水溶液の表面については、水のOH伸縮領域の和周波分光の測定がなされていたが、その解釈には大きな曖昧さが残されていた。本研究では、硫酸やそのイオン種のSO伸縮振動の和周波分光を観測し、表面での硫酸のイオン種を区別して測定することに初めて成功した。それによると、表面での第一段階のイオン解離平衡は、バルク中のそれと同等であることが示された。この情報をもとにして、硫酸水溶液界面の和周波分光の分子シミュレーションを実行し、実験で得られたスペクトルをうまく再現することがわかった。
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