ニュートリノ振動をより詳細に調べるために、種々の超長基線ニュートリノ振動実験が考案されている。これらの実験では地球の中心を通るため、物質効果において、物質密度が変化する影響が実験の解釈に大きく影響する。従来はこの影響を数値的に取り込むだけであったが、本研究では、その影響を数学的に解析し、古典力学で言うパラメタ励振とほぼ同様の取り扱いができることを解析的に示した。 一方で、標準理論ではこのようなニュートリノ振動の種となるレプトンフレーバーの破れは取り入れられて居ないので、これを拡張する必要がある。 その拡張された模型として、一つには4次元の商空間を使った模型を考えた。4次元の商空間というのは数多くあるが、その中でCoset Space Dimensional Reductionによりもっともらしい候補が得られる可能性がある商空間を全て調べた。 もう一つは、Universal Dimension模型といわれる方向で、レプトンフレーバーの破れを起こすような場合にどめような信号がLarge Hadron Collider実験で得られるのかについて、調べた。
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