本研究は新しい幾何学的フラストレーション系物質-水酸塩化物の結晶を作製し、磁性を中心に系統的に調べた。新奇磁気相転移の解明と共に、磁気イオンの違い及び元素置換、外場などのスピン制御によって秩序とスピン揺らぎの共存がどのように変化するか、また反強磁性と強磁性を決定するファクターが何であるかを究明した。 20年度は (1)単結晶育成 (2)Co_2(OH)_3ClしCo_2(OH)_3Brの磁気構造の決定素の究明 (3)強磁場下によるスピン制御の効果 (4)元素置換等によるスピン制御の効果 を目標に研究を進めた結果、各項目において平均当初目標の70-80%程度の達成度を果たした。これらの成果は6編の国際誌学術論文と26件の学会発表に反映されている。
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