研究課題/領域番号 |
20047002
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山根 久典 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20191364)
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研究分担者 |
山田 高広 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (10358260)
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キーワード | 窒化ガリウム / スズ酸塩 / 蛍光発光 / 希土類元素付活 / Naフラックス / 固相反応合成 / 結晶構造 |
研究概要 |
本研究では、発光機能を有するEuなどの希土類元素やTi、Mnなどの遷移金属元素をドープした窒化ガリウム(GaN)および多元系スズ酸塩を合成し、発光機能元素のドープ量と結晶構造変化や発光特性を明らかにすることを目的とした。希土類元素をドープした窒化ガリウムの作製は、ナトリウムフラックス法で、カルシウム-スズ-酸素の系をベースとした多元系スズ酸塩の合成は固相反応法で行う。 本年度は、ナトリウムフラックス法でGaNにドープされるEu量の化学分析値と格子定数、および発光特性との関係を調べた。390nm紫外光照射によるEu^<3+>の4f軌道内遷移の発光強度が最も大きな試料のEu/(Ga+Eu)は0.22mol%で、0.35mol%の試料では強度が減少し、発光は観察されなかった試料のEu濃度は0.41mol%であることが示された。また、CaO-SnO_2SiO_2系において1673Kで合成される化合物とCaO-TiO_2-SiO_2系において1573Kで合成される化合物の相関係を調べた。Ca(Sn_<1-x>Ti_x)SiO_5とCa_3(Sn_<1-y>Ti_y)Si_2O_9の固溶体を固相反応法で合成し、結晶構造の変化を粉末X回折法で解析した。これらの固溶体では、紫外線励起により可視光領域の幅広い波長範囲で発光を示すことが明らかになった。Ca(Sn_<0.97>Ti_<0.03>)SiO_5では252nmの励起で510nm付近に、Ca_3(Sn_<0.925>Ti_<0.075>)Si_2O_9では、258nmの励起で534nm付近に発光ピークが観察された。
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