研究課題/領域番号 |
20049008
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
近藤 正聡 核融合科学研究所, 炉工学研究センター, 助教 (70435519)
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研究分担者 |
室賀 健夫 核融合科学研究所, 炉工学研究センター, 教授 (60174322)
田中 将裕 核融合科学研究所, 安全管理センター, 助教 (00435520)
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キーワード | ブランケット / トリチウム / センサー / パラジウム / 電極反応 / 液体金属 / 溶融塩 / 水素 |
研究概要 |
交付申請書に記載した目的及び研究内容は、プロトン導電性固体電解質を利用した水素センサー及び水素ポンプの更なる高性能化を目的とし、測定界面に着目し電極の開発研究などを実施する事である。本年度に実施した研究の具体的内容は次の通りである。 (1) パラジウムペースト塗布によるコーティングに対して最適な条件で熱処理を行ない、緻密な膜状電極を得ることに成功した。熱処理温度をパラジウムの融点近傍の1400℃まで上げると、保護性のある緻密な膜状になることが分かった。これにより、従来のポーラス電極では機能しなかった還元雰囲気下でのセンサー材料に対する保護性を持たせることができる。 (2) パラジウム膜を取り付けたセンサセルを、従来使用されていた白金の多孔質電極を取り付けたセンサセルと同時に気相中で起電力測定を行なった。パラジウム膜を取り付けたセンサーは、Nernstの式に従った理論起電力値に極めて近い値を示した。また測定雰囲気変化に対する応答速度は、白金電極を取り付けたセンサーと同程度である事がわかった。 本年度の研究成果により、強還元雰囲気および腐食性雰囲気で使用可能な水素センサーの開発に見通しを得た。今後は、溶融塩や液体金属中の水素測定を実施し更に詳しいセンサー特性を明らかにする予定である。
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