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2009 年度 実績報告書

エックス線1分子計測によるイオンチャネル開閉ダイナミクスの解析

研究課題

研究課題/領域番号 20050010
研究機関福井大学

研究代表者

清水 啓史  福井大学, 医学部, 助教 (50324158)

キーワードイオンチャネル / 1分子計測 / 構造変化 / 放射光 / 機能 / 同時計測 / ダイナミクス
研究概要

エックス線1分子計測法の発展とともに相補的な計測法である蛍光エネルギー移動を用いた構造変化計測を並行して行った。蛍光エネルギー移動を用いた構造変化計測については、様々な蛍光プローブの組み合わせによってエネルギー移動効率がどのように変化するかを計測し、観測条件、観測プローブの組み合わせ、観測サイトの選択の指標となる初期データを得た。エックス線1分子計測については、5000フレーム/秒の高速で観測できるシステムを用いてデータの蓄積を行い、日本生物物理学会に報告した。また、100ミリ秒程度の速度で溶液置換が可能な溶液置換観測チャンバーの作製に成功し、放射光施設での試験運用を開始することができた。現在は、観測チャンバーの改良に取り組んでいる。画像解析プログラム作製について、検出システムを刷新することによって高速度観測を実現したため、高速度撮影画像は、従来の30フレーム/秒で観測していた画像とは画質が異なり、解像度、濃度階調ともに飛躍的に改善した。これにより、従来開発してきた計算アルゴリズムでは回折点の抽出ができないことがわかり、プログラムの設計から見直すこととなった。現在は新しいアルゴリズムを用いた計算プログラムの初期版の開発に成功し、画像解析を開始するとともに、問題点をフィードバックしてプログラムの改良に取り組んでいる。特定領域内で他の計測法の専門家との共同研究は11名にのぼり、イオンチャネルの構造ダイナミクス研究を様々な計測手法によって展開している。また、年に1度は一同に会して議論する機会を提供するため、オーガナイザーとしてシンポジウムを企画している。次々と新たなデータの計測に成功し、論文投稿準備中の段階に進んでいるものもある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] Gating motions of KcsA potassium channel detected as a movie2009

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Shimizu
    • 学会等名
      Symposium of Molecular Ensemble 2009
    • 発表場所
      Wako, Saitama
    • 年月日
      20091207-20091209
  • [学会発表] Conformational Changes of Single-Molecular KcsA Potassium Channels during Gating Recorded in a Sub-Millisecond Time Resolution.2009

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Shimizu, Masayuki Iwamoto, Takashi Konno, Reo Sakakura, Yoshimitsu Aoki, Shigetoshi Oiki
    • 学会等名
      The 47^<th> annual meeting of the Biophysical Society Japan, (Invited Speaker)
    • 発表場所
      Tokushima
    • 年月日
      20091030-20091101
  • [学会発表] KcsAカリウムイオンチャネルの構造ダイナミクス研究の現状2009

    • 著者名/発表者名
      清水啓史、岩本真幸、今野卓、老木成稔
    • 学会等名
      特定領域 高次系分子科学 第7回ミニ公開シンポジウム(オーガナイザー)
    • 発表場所
      福井
    • 年月日
      20090831-20090901
  • [学会発表] Global Twisting Motions During Gating in KcsA Potassium Channels.2009

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Shimizu, Masayuki Iwamoto, Takashi Konno, Amiko Nihei, Yuji C Sasaki
    • 学会等名
      The 36th Congress of the International Union of Physiological Sciences
    • 発表場所
      Kyoto
    • 年月日
      20090727-20090801
  • [学会発表] イオンチャネル開閉構造変化のX線1分子動画計測2009

    • 著者名/発表者名
      清水啓史
    • 学会等名
      第261回触媒化学研究センター談話会(招待講演)
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2009-08-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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