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2008 年度 実績報告書

窒素代謝産物及び炭酸同化産物の植物体内輸送を調節する新奇転写因子の探索と解析

研究課題

研究課題/領域番号 20053018
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

高橋 秀樹  独立行政法人理化学研究所, 基礎代謝研究チーム, チームリーダー (00333302)

研究分担者 鈴木 昭徳  独立行政法人理化学研究所, 基礎代謝研究チーム, 特別研究員 (20415194)
キーワード植物 / ゲノム / 環境応答 / 代謝調節 / 転写制御
研究概要

植物による無機窒素および炭酸ガスの同化は、地球上のバイオマスの生産を支える中心的な代謝プロセスである。近年、栄養元素の吸収を行うトランスポーターに関する研究の進展が著しいが、窒素(N)や炭素(C)の利用効率を左右する植物体内物質輸送系の制御機構に焦点をあてた研究は未開拓の分野である。本研究では、C/N代謝産物(糖、糖リン酸、有機酸、アミノ酸、硝酸イオン、アンモニウムなど)の蓄積や植物体内輸送を調節する新奇転写因子を単離し植物個体における役割と機能を明らかにする。
本年度は、C/N代謝経路において炭素代謝流束に最も大きな影響を及ぼすデンプンの生合成と分解過程に着目してトランスクリプトーム・データ解析を行い、C/N代謝経路の代謝酵素やトランスポーターと遺伝子発現の相関が高い転写因子の絞りこみを行った。その結果、デンプン合成酵素とアンモニウムトランスポーターの遺伝子発現が同一のネットワークで制御されることが明らかとなった。本研究では、ネットワーク上に見出された転写因子についてT-DNA及びトランスポゾン挿入変異体を取得し、それらの転写因子の欠損によりデンプン合成酵素及びアンモニウムトランスポーターの発現誘導が失われることを明らかにした。さらに、同定した転写因子を過剰発現する形質転換シロイヌナズナを作出した。今後これらの過剰発現体の系統を確立し、C/N代謝制御に関する形質について詳細な解析を実施する予定である。また、本年度は、代謝制御ネットワークの解析に加えて、アンモニウムトランスポーターや低窒素環境条件で根の生育を促進する転写因子についても機能解析を進めた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] AtAMT1 ; 4, a pollen-specific high-affinity ammonium transporter of the plasma membrane in Arabidopsis2009

    • 著者名/発表者名
      Yuan, L., et al.
    • 雑誌名

      Plant and Cell Physiology 50

      ページ: 13-25

    • 査読あり
  • [学会発表] 窒素栄養条件に応答して根の生育を制御する転写因子AGL21の機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木昭徳, 他
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      20090321-0324
  • [学会発表] Transcriptional regulation of carbon and nitrogen ssimilation in plants.2008

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, H.
    • 学会等名
      China-Japan Plant Nutrition Workshop
    • 発表場所
      中国 北京
    • 年月日
      20081009-1010
  • [学会発表] アンモニウム膜輸送の分子機構2008

    • 著者名/発表者名
      小島創一, 他
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会2008年大会シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋市立大学
    • 年月日
      20080916-0918
  • [学会発表] Regulation of ammonium uptake and metabolism in plants.2008

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, H., et al.
    • 学会等名
      Japan-Korea Symposium "Plant Growth and Signal Transduction"
    • 発表場所
      理研横浜研究所
    • 年月日
      20080609-0610

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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