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2009 年度 実績報告書

栄養素感知システムを構成するGサイクル制御の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20054024
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

前濱 朝彦  国立感染症研究所, 細胞化学部, 室長 (40322755)

キーワードシグナル伝達 / タンパク質合成 / GTP結合タンパク質
研究概要

本研究は、細胞が栄養素(特にアミノ酸)を感知するメカニズムにおいてGTP結合タンパク質群がどのように関わっているかを明らかにすることを目的とする。本年度の研究では、これまでに見いだした低分子量GTP結合タンパク質(Rheb、RalA、Rag)間のクロストークを中心にシグナル分子群のマッピングを行い、(1)いずれのシグナル系を阻害した場合にも細胞外アミノ酸に応答したmTORC1活性化が阻害されること、(2)いずれのシグナル系の(恒常的活性化型変異体の発現による)人為的活性化も他のシグナル経路の阻害によって部分的に抑制されることなどから、これらのGTP結合タンパク質を介する細胞内シグナルが互いに並列に機能していることを見いだした。さらにこれらの知見に加えて、(1)細胞外アミノ酸に応答して細胞内カルシウム濃度の一過的上昇が起こること、(2)膜透過性カルシウムキレーターであるBAPTA-AM処理によってmTORC1活性化が阻害されること、(3)細胞外アミノ酸に応答したカルシウム上昇およびmTORC1活性化がPLC阻害剤で抑制されることなどから、PLC上流に位置する三量体GTP結合タンパク質がアミノ酸感知シグナルに関わっている可能性を見いだした。このような三量体GTP結合タンパク質の関与はさらに形質膜上の受容体の存在を示唆しており、今後アミノ酸感知シグナルの全貌を明らかにする上で重要な知見になると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] アミノ酸感知シグナル2009

    • 著者名/発表者名
      前濱朝彦
    • 雑誌名

      細胞工学 28

      ページ: 760-764

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アミノ酸感知シグナル-mTOR活性化の分子機構-2009

    • 著者名/発表者名
      前濱朝彦
    • 雑誌名

      アミノ酸研究 3

      ページ: 5-14

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Role of Rapl Band Tumor Suppressor PTEN in the Negative Regulation of Lysophosphatidic Acid-induced Migration by Isoproterenol in Glioma Cell2009

    • 著者名/発表者名
      Malchinkhuu, E., 他
    • 雑誌名

      Mol.Biol.Cell 20

      ページ: 5156-5165

    • 査読あり
  • [学会発表] mTORC1活性化の分子機構-アミノ酸感知シグナル-2009

    • 著者名/発表者名
      前濱朝彦
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフイコ横浜(横浜市)
    • 年月日
      2009-12-12
  • [備考]

    • URL

      http://www.nih.go.jp/niid/biochem/4th/research.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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