• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

宿主と連携したEBウイルスDNA複製開始機構の解明と人工複製開始点構築への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20055010
研究機関日本女子大学

研究代表者

和賀 祥  日本女子大学, 理学部, 准教授 (60222402)

キーワードEBウイルス / EBNA1 / DNA複製 / ORC
研究概要

EBウイルスDNAがもつ複製開始点oriPは、そこからの複製にヒト複製開始因子ORCが必要であることから、哺乳細胞DNA複製の良いモデル系となっている。oriP複製には、ウイルス由来複製因子EBNA1が必要であるが、EBNA1の役割の詳細は未だ明らかではない。これまでの解析から、精製したORC複合体がG-rich RNAに高い親和性を有することを見出している。この結果と既に報告のあるEBNA1のもつG-rich RNA結合活性とを考え合わせ、共通RNAを介したEBNA1-RNA-ORC複合体がoriPで形成する可能性が考えられた。そこで本年度は、この可能性をin vivo解析で証明するために、まずRNA結合活性を欠損したEBNA1変異体の作製を行った。EBNA1は直接RNA結合に関わると考えられるRGGモチーフを2つ有する。本解析ではこのRGGモチーフ内の重要なアミノ酸を別種に置換した変異体の作製を行った。そして、作製した変異体をヒト培養細胞で発現させたところ、いずれの変異体も野生型と同様に、発現したEBNA1は核に局在した。このことは、作製した変異EBNA1が今後のin vivo複製アッセイによるEBNA1機能解析に利用できることを示す。
また、EBNA1の解析と平行して本年度は、細胞性転写因子かつ複製開始因子であるAlF-Cに着目した解析に着手した。この因子は、DNA配列特異的DNA結合タンパク質であるが、そのアミノ酸配列からRNA結合活性も有することが推測された。本年度はその組換え体AlF-Cを使った解析から、実際にRNA結合活性を有すること、さらにEBNA1と同様にG-richのRNAに結合選択性があることが分かった。今後、AlF-Cについても、共通のRNAを介したORCとの複合体形成が特定のDNA上で起こるのかを明らかにしていきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Near-full-length REV3L appears to be a scarce maternal factor in Xenopus laevis eggs that changes qualitatively in early embryonic development2010

    • 著者名/発表者名
      Daichi Ogawara
    • 雑誌名

      DNA repair 9

      ページ: 90-95

    • 査読あり
  • [学会発表] Possible direct involvement of RNA in recruiting the origin recognition complex to the viral and cellular replication origins2009

    • 著者名/発表者名
      Noriko Kiyasu
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-12-11
  • [学会発表] EBウイルス複製開始点oriPにおける複製開始複合体形成へのRNAの関与2009

    • 著者名/発表者名
      和賀祥
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会シンポジウム
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2009-10-24
  • [学会発表] Possible direct involvement of RNA regulating the function and establishment of metazoan replication origins2009

    • 著者名/発表者名
      Shou Waga
    • 学会等名
      Switzerland-Japan joint meeting on the molecular mechanisms regulating "Chromo-some dynamics and genomic stability"
    • 発表場所
      Villars-sur-Ollons, Switzerland
    • 年月日
      2009-05-15

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi