研究課題
小胞型神経伝達物質トランスポーターには、小胞型グルタミン酸トランスポーター(vesicular glutamate transporter, VGLUT)、小胞型抑制性アミノ酸トランスポーター(VIAAT)、小胞型抑制性モノアミントランスポーター(VMAT)、小胞型アセチルコリントランスポーター(VAchT)、小胞型ヌクレオチドトランスポーター(VNUT)、ならびに、アスパラギン酸トランスポーター(VEAT)の6種類存在する。本企画は、これらの小胞型神経伝達物質トランスポーターの構造と機能を構成的トランスポートソームの立場で解明することである。構成的トランスポートソームとは、それらのトランスポーターを大量発現精製し、純粋な形で機能をリポソーム中で再構成する。その後、種々の因子を加え、生体における反応を再構成するというものである。本年は、まず、この研究を進めるための基盤を構築した。すなわち、1、 VNUTとVEATを昨年発見し、それぞれPNASに発表した。2、 VGLUT VNUT VEATの大量発現精製系を昆虫細胞を用いて確立した。3、 VCLUT VNUT VEATの大量発現精製系を大腸菌を用いて確立した。この成果は現在投稿中である。4、 VIAATについても同様に確立した。以上の成果により、基盤は構築できた。例えば、VNUTに関して言えば、-リットルの大腸菌培養液より40mgもの活性のあるトランスポーターを調製することが可能である。これは現在において世界のどこも達成できていない。完全なブレークスルー技術となっている。5、 この技術を駆使して調製したVGLUT及びVNUTを用いて構成的トランスポートソーム研究を進めている。最初の成果として、生理的条件下でVNUTの機能を制御する部位を発見した。現在、この部分の構造を追求中である。
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