研究課題
(1) 構成的手法によるトランスポーター研究に有用な画期的技術「大腸菌を用いた機能を維持したヒト・トランスポーターの大量発現系と精製系の構築」を確立した。(2) この技術を用いて、複数のシナプス小胞トランスポークーを精製し、その輸送機能を解明した。(3) 特筆すべきは、塩素イオンによる活性化がSLC17ファミリーに共通する性質であることを実証したことである。これにより塩素イオンにより化学伝達制御が生理的に起こっていることを証明した(これらの成果は現在投稿中である)。(4) トランスポートソーム研究の対象であるvesicular glutamate transporter (VGLUTs)とvesicular GABA transporter (VGAT)の活性制御機構を調べた。特にVGATは2Cl-/GABA or glycine co-transporterであることを、蛍光法ならびラジオアイソトープを用いた方法より実証したのは大きな成果である(JBCに発表)。(5) VGATとトランスポートソームを構成する相方であるGADを大量発現系を構築し精製した。精製GADとVGATを用いてグルタミン酸からGABAが合成され輸送される全過程を再現することができた。これはトランスポートソーム研究において画期的な測定系となった。なお、このシステムを用いて、グルタミン酸に由来するGABAの方が加えたGABAよりも効率的に輸送されている証拠を予備的にではあるが得ている。
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