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2008 年度 実績報告書

ニューロン樹状突起のリモデリングを制御する細胞外環境の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20057030
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

榎本 和生  国立遺伝学研究所, 新分野創造センター, 准教授 (80300953)

キーワード樹状突起 / 感覚ニューロン / ショウジョウバエ / マトリックス・メタロプロテアーゼ / 基底膜 / インテグリン
研究概要

私達は、ショウジョウバエ腹部に位置する体性感覚ニューロンの樹状突起が、ハエ成虫が羽化してから24時間以内に、放射状からラダー状へと劇的にリモデリングすることを見出した。羽化後24時間は、ハエ成虫が、温度・匂い・機械刺激など様々な外界情報を受容し始める時期であり、感覚ニューロンにおいて感覚刺激依存的な神経活動(sensory-evoked neural activity)が急激に上昇する時期と合致する。続いて、この樹状突起リモデリングに異常をもつ変異体のスクリーニングを行い、細胞外マトリックス・メタロプロテアーゼMmp-2の機能変異体ではリモデリングが著しく抑制されることを発見した。更に体細胞クローナル解析を行い、Mmp-2は上皮組織から一過的に分泌されることを明らかにした。一方で、樹状突起のリモデリング過程をタイムラプス観察できるシステムを確立し、リモデリングは「既存突起の側方移動」と「新たな突起のDV軸方向への伸長」という2ステップにより構築されることを見出した。さらに網羅的RNAiスクリーニングにより、後者のステップには、Mmp-2により分解されなかった基底膜と、突起上のインテグリンとの相互作用が重要である可能性を見出した。現在、遺伝学的手法およびライブイメージングを駆使して、上記の細胞メカニズムを制御する分子メカニズムを明らかにしようとしている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The molecular and cellular basis for dendrite morphogenesis2008

    • 著者名/発表者名
      Kazuo EMOTO
    • 雑誌名

      BRAIN and NERVE 60

      ページ: 351-364

  • [雑誌論文] リン脂質分子の膜動態による細胞骨格制御2008

    • 著者名/発表者名
      榎本和生
    • 雑誌名

      生化学 80

      ページ: 811-819

  • [雑誌論文] 脂質代謝物による細胞分裂の時空間制御2008

    • 著者名/発表者名
      金森崇浩・榎本和生
    • 雑誌名

      ファルマシア 44

      ページ: 1157-1160

  • [学会発表] How does neurons establish and maintain their unique dendritic fields2008

    • 著者名/発表者名
      Kazuo Emoto
    • 学会等名
      NAIST International Symposium "Cell signaling"
    • 発表場所
      Nara
    • 年月日
      20081103-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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