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2008 年度 実績報告書

五種類のWntと四種類のFrizzledによる非対称分裂制御ネットワークの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20057031
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

澤 斉  独立行政法人理化学研究所, 細胞運命研究チーム, チームリーダー (80222024)

キーワード非対称細胞 / 細胞極性 / Wnt / βカテニン / C. elegans / Fizzled / 冗長性 / 幹細胞
研究概要

線虫C. elegansの発生の際、ほとんどの細胞は前後方向に分裂し、運命の異なった娘細胞を作り出す。これらの非対称分裂はWntシグナル経路によって制御されており、分裂の際、βカテニンなどのシグナル因子が細胞内で非対称に局在し、またこれらの細胞内因子の変異体では様々な細胞分裂の非対称が異常になる。しかし細胞外のWnt分子自身がどれだけ多くの細胞分裂を制御しているのか、どのように数多くの細胞を制御するのか明らかでなかった。複数のWnt分子が冗長的に働いている可能性を考え、線虫のゲノムに存在する5種類全てのWnt遺伝子に変異を持つ五重Wnt変異体を作成したところ、seam細胞と呼ばれる表皮系幹細胞の分裂が全て異常になり、これらの細胞は複数のWnt分子によって制御されていることが明らかになった。さらに、Wnt変異を組み合わせていくと、3種類のWnt (cwn-1、cwn-2 egl-20)によって制御されていることを明らかにした。これまでにいくつかの細胞においてはWntは細胞の後方に発現して極性の方向を制御していることが知られているが、seam細胞を制御するWntの発現を調べたところ広範囲で様々な細胞で発現しており、どのように極性を制御しているのか不明である。今後異所発現実験などにより、これらのWntによる極性制御機構を明らかにしていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Complex network of Wnt signaling regulates neuronal migrations suring C. eleganse development.2008

    • 著者名/発表者名
      Zinovyeva A.Y., Yamamoto Y., Sawa H.and Forrester W.C.
    • 雑誌名

      Genetics 179

      ページ: 1357-1371

    • 査読あり
  • [雑誌論文] β-Catenin asymmetry is regulated by PLA1 and retrograde traffic in C.elegans stem cell divisions2008

    • 著者名/発表者名
      Kanamori T., Inoue T., Sakamoto T., Gengyo-Ando K., Tsujimoto M., Mitani S., Sawa H., Aoki J.and Arai H.
    • 雑誌名

      EMBO Journal 27

      ページ: 1647-1657

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.cdb.riken.jp/cfd/HP6/index.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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