ペア型免疫レセプターファミリーLMIRI-8のうち、まだB6マウスの分子に対して特異的抗体が取得できていなかったLMIR3、LMIR4に対するラットモノクローナル抗体を樹立し、他のLMIRに対して交叉しないことを確認した。 また、LMIRファミリー分子のうち、LMIR3およびLMIR5についてリガンドを捜すためにヒトFc融合LMIRのプローブを作成し精製した。これらのプローブを利用してリガンドを発現している細胞(つまりプローブが結合する細胞)を検索した。LMIR5プローブが結合する細胞A20からライブラリーを作成し、リガンドをスクリーニングした。その結果、リガンドの候補分子を同定することに成功した。この候補分子に対する抗体およびLMIR5に対する抗体を利用して生理的な条件でリガンド-LMIR5のシグナルを得ようとしたが、今のところ成功していない。LMIR5を胎児肝由来の培養マスト細胞に過剰発現した、リガンドでクロスリンクをかけるとマスト細胞が活性化されてIL-6やTNF-aなどサイトカインを産生することが判明した。
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