1) Cld-4のT細胞特異的KOマウスの作製 Cre-loxPシステムを用いてT細胞特異的に遺伝子をノックアウトするためのベクターを作製、ES細胞に導入してhomologous recmbinationを起こしたクローンを得、さらにマウス個体を作出することに成功した。現在、T細胞特異的promoter-Creを発現するマウスとの掛け合わせを行っている。 2) 胸腺細胞に発現するCld-4の発現制御機構 様々な遺伝子変異マウス、およびTCR Tgマウス胸腺細胞におけるCld4の発現について検討を行った。その結果、DNおよびDPにおけるCld4陽性、陰性分画はそれぞれ別々のlineageに属する細胞集団ではなく、各々の細胞がCld4陰性から陽性になることが明らかになった。すなわち、Cld4陽性細胞はDNおよびDPの比較的後期の細胞であると考えられる。 3) DP分画におけるクローディン陽性、陰性胸腺細胞の遺伝子発現の比較検討 成熟胸腺のDP分画からCld-4陽性、陰性細胞をそれぞれ回収し、その遺伝子発現をマイクロアレイにより比較検討した。現在アレイにて発現の違いの認められた遺伝子について実際の遺伝子発現の確認を行っている。 4) 胸腺細胞に発現するCld-4の細胞生物学的解析 リンパ球に発現するクローディンがTJストランドを形成するか否か、フリーズフラクチャー方を用いて検討を行った。その結果、ストランド構造を形成しないことが明らかになった。
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