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2008 年度 実績報告書

新規な根端メリステム形成遺伝子の探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20061022
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

中島 敬二  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (80273853)

キーワード植物 / シロイヌナズナ / メリステム / 根 / 胚発生 / 遺伝子 / パターン形成 / 転写因子
研究概要

根端メリステムは胚において形成され、発芽後には始原細胞の秩序だった分裂と分化により維持されているが、その分子機構に関しては不明な点が多い。本研究課題では新規な転写因子とmiRNAを介した制御機構を明らかにした。
1. urp変異体の解析 : 独自のアクティベーションタギングスクリーニングで得られたurp4-Dとurp5-D変異体は、根の細胞分裂が異常に亢進する優性変異体である。これらの原因遺伝子は、植物特有の推定転写因子をコードするRKD2とRKD1であった。相同遺伝子の1つであるRKD4の変異体では、胚発生の初期から広範な細胞分裂異常がみられ、多くの個体で主根が欠失していた。オーキシン応答マーカーや、PIN1タンパク質の局在解析から、RKD4が、胚発生においてオーキシンよりも上流で機能する新規なパターン形成遺伝子であることが明らかとなった。一方、根冠細胞の分裂が抑制される優性変異体として単離されたrup7-Dの原因遺伝子は、NAC転写因子、SOMBRERO(SMB)であった。過剰発現体と変異体の解析から、SMBが根冠分化の正の制御因子であることが明らかとなった。
2. microRNAの細胞非自律的な機能 : 根の放射パターン形成においては、SHR転写因子の細胞間移行を介した「内側から外側へ」の細胞間シグナル伝達が報告されている。本研究では、SHR依存的に発現するSCRが、内皮においてMicroRNA165の転写を活性化し、これが内側の内鞘細胞においてPHBの発現を抑制することを明らかにした。これらの結果から、根の放射パターン形成においては「外側から内側へ」の細胞間シグナルも重要であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ARGONAUTE1 acts in Arabidopsis root radial pattern formation independently of the SHR/SCR-pathway2009

    • 著者名/発表者名
      Shunsuke Miyashima
    • 雑誌名

      PLANT & CELL PHYSIOLOGY 50

      ページ: 626-634

    • 査読あり
  • [学会発表] シロイヌナズナの胚発生で機能する新規な転写因子様タンパク質の解析2009

    • 著者名/発表者名
      中島敬二
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2009-03-24
  • [学会発表] 低分子RNAによる細胞非自律的な根の放射パターン形成機構2009

    • 著者名/発表者名
      宮島俊介
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2009-03-21
  • [図書] 幹細胞の分化誘導と応用〜ES細胞・iPS細胞・体性幹細胞研究最前線〜2009

    • 著者名/発表者名
      中島敬二
    • 総ページ数
      566-574
    • 出版者
      NTS出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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