研究課題
新学術領域研究(研究課題提案型)
人間の「英知」の研究の第一歩として、まずDamasio(1994)のソマティックマーカー仮説に注目しつつ、リスクと不確実性に直面した時の人間の心理と脳の活性化をニューロ的に実験研究して、その理論的意義を検討した。ここで明らかになったことは次のことである。つまりリスク的な課題を容易なものから複雑なものに変化させていくと、被験者のリスク認知はある臨界点で曖昧性認知に質的変化を遂げる可能性があり、それは脳波計測では第一のCNV 脳波の部分的復活として現れること、また光トポグラフィ(fNIRS)によるさらに長期実験を行ってランダマイゼーションテストによる時系列データ解析を行うと、脳の部位としては、左眼窩前頭前野と左背外側部前頭葉が統計的に有意な活性化を示すことが発見できたのである。特に後者の研究の最大の意味は、光トポグラフィ(fNIRS)による長時間実験によって、従来不十分にしか研究されてこなかったフランクナイトの「真の不確実性」の問題を、世界的に初めてニューロ的に本格的に実験研究したことである。ここからさらに不確実性下における人間の英知の発現の可能性と限界性を、今後も引き続き研究していきたい。
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Working Paper Series, Institute of Economic Research, Aoyama-Gakuin University no.2
ページ: 1-19
Working Paper Series, Institute of Economic Research,, Aoyama-Gakuin University no.1
ページ: 1-20
青山経済論集 61巻4号
ページ: 105-134
青山経済論集 61巻3号
ページ: 1-40
青山経済論集 60巻4号
ページ: 1-25
青山経済論集 60巻3号
ページ: 49-70