研究課題/領域番号 |
20200014
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
植木 孝俊 浜松医科大学, 医学部, 助教 (60317328)
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研究分担者 |
岩田 泰秀 浜松医科大学, 医学部, 助教 (10285025)
山本 茂幸 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (10382201)
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キーワード | 神経新生 / in vivoイメージング / PET / 精神・神経疾患 / 幹細胞療法 |
研究概要 |
本研究では、大うつ病、統合失調症やパーキンソン病等の広汎な精神・神経疾患の患者脳において、その機能障害の報告されている成体脳神経新生の、脳内での動態をPETやMRI等を用いて非侵襲的に画像化することにより、病態脳における神経幹細胞障害の分子機構を解明する端緒とするとともに、神経幹細胞を治療標的とする精神・神経疾患の幹細胞療法を創出するための技術的基盤を構築することを目的とする。これまでに、国内外においてほ乳動物成体脳内での神経新生を非侵襲的に脳深部にまで亘り画像化できる技術の例はなく、また近年、精神・神経疾患の病因遺伝子として同定されたDISC1等の多くの遺伝子が、神経幹細胞の増殖・分化に機能することが示されたので、精神・神経疾患の診断治療への応用が可能な神経新生のin vivoイメージング技術の開発が俟たれていたところである。 本研究では、神経幹細胞をPETにより脳内で可視化するために、ポジトロン標識各種で神経幹細胞に特異的に標識を施すことを行う。そこで、最初に、独自に樹立したヒト胎児脳由来神経幹細胞株にレンチウイルスを感染させることで、神経幹細胞においてネスチンプロモーターの制御下に中性アミノ酸トランスポーターを発現させ、ついでそれを成体ラット脳室下帯に脳定位装置を用いて移植した後に、^<18>F-FLTを末梢より投与しPETを用いて画像化した。これまでに、移植移植神経幹細胞が、特定の中性アミノ酸トランスポーター発現させることで選択的に^<18>F-FLT等の既成のPETトレーサーで標識されること、また、移植神経幹細胞がEGFやbFGF等の増殖因子の投与により増殖を賦活されることが明らかにされている。
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