研究課題/領域番号 |
20200015
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研究機関 | 富山高等専門学校 |
研究代表者 |
八賀 正司 富山高等専門学校, 商船学科, 教授 (80123305)
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研究分担者 |
安東 嗣修 富山大学, 医学薬学研究部, 准教授 (50333498)
秋口 俊輔 富山高等専門学校, 電子情報工学科, 助教 (50462130)
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キーワード | 血流速度 / レーザードップラー流速計 / 癌 / 血管血流速イメージング |
研究概要 |
1.マウスの耳にメラノーマ細胞(皮膚癌細胞)を移植した。癌細胞移植後14日目に、透過型マルチレーザードップラー(MLDV)血流測定装置を用いて、癌細胞移植皮膚と正常な皮膚の血管血流画像(二次元血流速度)を測定した。その結果、腫瘍周辺の血管の血流速が速いことを確認し、その血流速度二次元画像の取得に成功した。(申請者ら、Appl.Phys.Lett.97(2010))。 2.クビレ加工をした内径1.3mmのガラス管に、毎分10mlの血液を流し、ガラス管内の血流画像(二次元血流速度)を測定(空間分解能100μm)した。流路の中心部では壁面より流速が速くなることが確認できた。クビレ付近では、流路形状に従って流速の大きい部分が壁面側に移ることが観測できた。血流(赤血球)がLDV測定のトレーサ粒子として有効であることを検証した。 3.臨床への応用を考えると腹部の皮膚など非透過物の血管内の血流速度の測定が必須となる。反射したレーザー光から情報を得る現有の反射型装置(空間分解能100μm)を生体用に改良を行い、直径10μmのマイクロワイヤーを張り付けた回転円板を用いワイヤー速度とドップラー周波数との比較から、測定精度の検証実験を行った。 4.反射型と透過型MLDV装置を用いて、屈曲を有する細流路2方向の流速情報を持った2次元画像(空間分解能100μm)の取得に成功し、屈曲部分の2方向の流速情報を持った速度分布はGTTコードによる流速分布の数値計算結果とほぼ一致した。 5.反射型と透過型MLDV血流測定装置を用いて、直径1mm程度のマウス腸間膜血管を測定対象として、血管内の血流情報を持ったIn-vivo二次元画像(空間分解能100μm)の取得が可能であることを明らかにした。
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