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2009 年度 実績報告書

低周波磁場による遺伝子損傷と免疫能修飾

研究課題

研究課題/領域番号 20200024
研究機関東北大学

研究代表者

宮田 英威  東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90229865)

研究分担者 菅原 研  東北学院大学, 教養学部, 准教授 (50313424)
キーワード50ヘルツ磁場 / ジアミノフルオレセイン / 一酸化窒素 / 血管内皮細胞
研究概要

生体の磁場応答機構を細胞レベルで探るため、ヒト血管内皮細胞HUVECを用いた研究を行った。HUVECに50Hz、1ミリテスラの変動磁場をヘルムホルツコイルで1時間印加した。HUVECが産生する一酸化窒素(NO)濃度をNO感受性色素DAFを用いて測定した。その結果曝露群においては非曝露群と比較してNO濃度が高まる場合と下がる場合のあることが明らかとなった。
このような特異な結果が温度や振動などの影響である可能性をそれぞれ温度測定と振動測定で検討した。温度測定には測定精度0.1℃のプローブ式温度計を用い、振動測定には圧電型検出器を用いた。その結果、非曝露条件と曝露条件で温度、振動ともに差は見られず、両条件下でのNO産生の違いは温度や振動によるものではないことが分かり、上述の特異な結果はUVECのNO産生機構と低周波磁場の何らかの相互作用に依存することが初めて示された。これまでNO産生への磁場影響を細胞で調べた例は少ない。しかも影響が一方向に出ないことは新規な結果である。
上記成果に加え、蛍光プローブDAFの自発的蛍光強度増加という、これまで報告されてこなかった現象を見出した。これは実験精度に大きく影響するため、感度は低いがより安定なプローブとしてDANを用いる測定を行い、磁場が内皮細胞のNO産生に影響する機構の解明を目指している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ヒト臍帯静脈血管内皮細胞の一酸化窒素に及ぼす50Hz磁場の影響の検討2011

    • 著者名/発表者名
      宮田英威, 石澤賢一, 石堂正美, 菅原研, 本堂毅
    • 雑誌名

      臨床環境医学

      巻: (掲載決定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The effect of a 50-Hz sinusoidal field on nitric oxide (NO) production by human umbilical vein endothelial cells (HUVECs)2011

    • 著者名/発表者名
      Miyata H, Ishizawa K, Ishido M, Sugawara K, Hondou T
    • 雑誌名

      Journal of Physics, Conference Series

      巻: (掲載決定)

    • 査読あり
  • [学会発表] The effect of a 50-Hz sinusoidal field on nitric oxide (NO) production by HUVEC2010

    • 著者名/発表者名
      Miyata, H, Ishizawa, K, Ishido, M, Sugawara K, Hondou T
    • 学会等名
      International and interdisciplinary workshop on novel phenomena in integrated complex sciences
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2010-10-13
  • [図書] 生物物理学2010

    • 著者名/発表者名
      大木和夫・宮田英威
    • 総ページ数
      108-240
    • 出版者
      朝倉書店

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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