研究課題
オートファジー性細胞死誘導ペプチドTat-Ram13の構造基盤、細胞死誘導を規定する分子の探索、およびオートファジー関連分子に結合するペプチドの探索を行い、以下の結果を得た。1. ペプチドミメティックスによる新規オートファジー誘導化合物の創製Tat-Ram13のRam13領域(13残基)の5残基のモチーフが活性発現に必要であることを明らかにしたが、さらにAlaスキャンすることでLeu-Trp-Pheの疎水性部が重要であることを見出した。また、ニトロベンジル基を側鎖に持つアミノ酸を別途合成し、疎水性部に組み込んだペプチドミメティックを合成した。2. オートファジー性細胞死誘導の分子機序解析Tat-Ram13により細胞死を起こす細胞群と起こさない群で発現の異なる分子を探索した結果、Tat-Ram13非感受性株では、PTENやBc1-2の発現が高く、p62の発現が低いことがわかった。この変化はmRNAレベルでも維持されていた。今後、これら分子の強制発現およびノックダウンにより、Tat-Ram13の効果に違いがでるかどうか確かめる予定である。3. ファージディスプレイ法によるオートファジー阻害ペプチドの探索オートファジー関連分子(ATG5、ATG16L)のGST融合タンパク質を用いてCX7Cランダムペプチドライブリーから結合ペプチドの単離を行った。固相および磁性体による結合ファージの分離を試みたが、5回のパニングでも配列が収束しなかった。得られた配列の中から20クローンを選び、その結合特性を調べたが特異的結合ファージは得られなかった。現在、パニング条件について最適化を試みている。
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