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2009 年度 実績報告書

1492年前後の新大陸の人々を探る:コロンブス到来による遺伝的多様性への影響

研究課題

研究課題/領域番号 20200041
研究機関東邦大学

研究代表者

黒崎 久仁彦  東邦大学, 医学部, 教授 (60240701)

研究分担者 黒崎 直子  千葉工業大学, 工学部, 准教授 (60337706)
キーワード中米先住民 / 古人骨 / ミトコンドリアDNA / ハプログループ / メキシコ
研究概要

平成20年度に引き続き、中米の現代および古代先住民集団の遺伝的多様性の解明を目的として、メキシコ中央高原のテオティワカン遺跡、およびメキシコ中西部に位置する複数の古代アステカ、トルテカ、マヤ遺跡から出土した古人骨試料(総計80余体の骨片・歯牙)よりDNAを抽出後、PCR法によりミトコンドリアDループ領域のDNAを増幅し、その全塩基配列を決定した。これら古人骨試料については、DNAの質的な劣化が強く、また未知の夾雑物が混入している悪条件もあり、その分析には平成20年度と同様に困難を極め、予定していた分析期間を大幅に超えてしまったが、DNAの抽出精製方法やPCRの条件などを再検討することにより、約20個体のDNA型判定を行うことができた。さらに、メキシコ中西部の2つの現代先住民族併せて36個体から得られた生体試料(口腔粘膜等)よりDNAを抽出し、古人骨と同様にミトコンドリアDループ領域の塩基配列を決定した。それらの塩基配列データをもとにして、メキシコの古代および現代先住民について集団遺伝学的系統分析を行った。その結果、古代テオティワカン集団と現代メキシコ中西部の先住民族の個体の一部に、コーカソイドにその起源を有すると考えられており、新大陸では北米の先住民に数パーセントの頻度で見られるに過ぎないハプログループが僅かながら存在していることが明らかになった。これにより、古代テオティワカン民族とメキシコ中西部の現代先住民族が遺伝的に近縁であり、かつこれらの集団がコーカソイド由来の系統である可能性が示唆された。なお、このハプログループの中米地域における分布状況を解明するため、平成22年度にはメキシコ周辺国(グアテマラ、ホンジュラス)の古代マヤ遺跡出土古人骨および現代先住民族に分析対象を広げて試料収集を行い、研究を進めていく方針である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 2-Aminophenoxazine-3-one prevents pulmonary metastasis of mouse B16 melanoma cells in mice.2010

    • 著者名/発表者名
      T.Hongo, N.Miyano-Kurosaki, K.Kurosaki, et al.
    • 雑誌名

      J.Pharmacol Sci.

      巻: 114 ページ: 63-68

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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