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2010 年度 実績報告書

幹細胞標的化miRNAの非侵襲的送達による褐色脂肪細胞の生体内分化誘導法の創製

研究課題

研究課題/領域番号 20200064
研究機関北海道大学

研究代表者

梶本 和昭  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 特任准教授 (10416216)

キーワード褐色脂肪細胞 / 白色脂肪細胞 / miRNA / 発生・分化 / マイクロアレイ / モノクローナル抗体
研究概要

本年度の検討では、in vivoでmiRNAを皮下脂肪組織から単離した未分化細胞(ASC)へ選択的に送達する技術を開発するため、ラットの鼠径部皮下脂肪組織から単離したASCをBALB/cマウスに免疫することで取得したモノクローナル抗体がASCを特異的に認識するか否かについて免疫組織学的解析により検討を行い、皮下脂肪組織において、成熟脂肪細胞や毛細血管等には全く反応せず、組織間質領域に分布するASCを特異的に認識可能なモノクローナル抗体を2種類得ることに成功した。
また、in vivoにおける核酸医薬の非侵襲的な経皮送達法に関して、ヘアレスマウスに対しイオントフォレシスを用いてオリゴ核酸を経皮投与することで角質層・表皮層を越えて真皮層の深部にまで送達できる手法を確立し、オリゴ核酸のみならず高分子タンパク質の経皮送達にも応用可能であることを見いだした。
さらに、前年度までの検討で、ASCが褐色または白色脂肪細胞様に分化する際に特異的に発現が誘導されるmiRNAをそれぞれ11種類と1種類を見いだしていた。そこで本年度は、白色脂肪細胞への分化誘導条件で培養したASCに対して、褐色脂肪細胞様に分化する際に発現が誘導されるmiRNAを単独または組み合わせて導入することで、褐色脂肪細胞様の分化が誘導されるか否かについて検討を行った。その結果、いずれのmiRNAを導入しても褐色脂肪細胞であることを特徴づけるUCP1の発現は確認されず、最大9種類のmiRNAを同時に導入した場合においても同様であった。これらの結果は、当初の予想に反し、ASCが褐色脂肪細胞様に分化する際に特異的に発現が誘導される多数のmiRNAは、いずれもASCの分化運命を決定づけるものではなく、これらを導入するだけでは、強制的に褐色脂肪細胞へ分化させることはできないことを意味するものであった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Noninvasive and persistent transfollicular drug delivery system using a combination of liposomes and iontophoresis2011

    • 著者名/発表者名
      梶本和昭, 他6名
    • 雑誌名

      International Journal of Pharmaceutics

      巻: 403 ページ: 57-65

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Noninvasive and efficient transdermal delivery of CpG-oligodeoxynucleotide for cancer immunotherapy2011

    • 著者名/発表者名
      氣賀澤郁、梶本和昭, 他5名
    • 雑誌名

      Journal of Controlled Release

      巻: 150 ページ: 256-265

    • 査読あり
  • [雑誌論文] イオントフォレシスによる高分子の皮膚透過2010

    • 著者名/発表者名
      小暮健太朗, 他2名、梶本和昭
    • 雑誌名

      生物物理

      巻: 50 ページ: 188-189

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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