• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

C型肝炎ウイルス複製におけるスフィンゴ脂質の役割と動態変化・恒常性維持機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20200067
研究機関(財)東京都医学研究機構

研究代表者

平田 雄一  (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (50439452)

研究分担者 安井 文彦  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (40399473)
関口 敏  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (10462780)
キーワードスフィンゴ脂質 / C型肝炎ウイルス / スフィンゴミエリン分子種 / セラミド
研究概要

平成20年度は、(1)C型肝炎ウイルス複製に関わるスフィンゴミエリン分子種及びスフィン糖脂質の同定、(2)スフィンゴ脂質の動態解析を行った。
(1)C型肝炎ウイルス複製に関わるスフィンゴミエリン分子種及びスフィンゴ糖脂質の同定
SPT阻害剤処理によるC型肝炎ウイルスに与える影響をHCVレブリコン細胞及びヒト肝臓型キメラマウスにおいて検討した。すると、HCVレプリコン細胞、ヒト肝臓型キメラマウスの両者で強力な抗HCV効果を示し、さらには他剤と併用することで相乗効果を示した。以上の結果は、SPT阻害剤がC型肝炎ウイルスに対する有望な治療薬である強い可能性を示唆するものであった。
また、スフィンゴミエリンは、我々が既に報告しているようにC型肝炎ウイルス複製に寄与しているが、分子種レベルでの解析は行われていない。そこで、まずレプリコン細胞・ヒト肝臓型キメラマウスでのスフィンゴミエリン分子種をLC/MSで同定し、さらにSPT阻害剤投与時の変化について解析した。今後、変化が認められたスフィンゴミエリン分子種を分離精製し、それぞれの分子種とHCV蛋白質との関係を解析する予定である。
他方で、HCVレプリコン細胞において、スフィンゴ脂質合成酵素の発現プラスミドを使用した強制発現系や、siRNAを使用したノックダウンを行うことにより、HCV複製に必要なスフィンゴ脂質を同定した。今後、同定したスフィンゴ糖脂質とHCV蛋白質との関係を解析していく。
(2)スフィンゴ脂質の動態解析
各種阻害剤投与時の変化やsiRNAを使用したノックダウン実験からスフィンゴ脂質がセラミドを中心として恒常性を維持していることを細胞レベルおよび動物レベルで見出した。今後は、恒常性維持機構につき各種阻害剤とLC/MSでの定量系を中心に使用し解析を進める。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 宿主因子を標的としたC型肝炎ウイルスの抑制2008

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Hirata
    • 雑誌名

      ウイルス 第58巻

      ページ: 207-214

  • [学会発表] スフィンゴミエリンはC型肝炎ウイルス複製に必要な脂質成分である2008

    • 著者名/発表者名
      平田雄一
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81会日本生化学会大会 合同大会BMB2008
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-10
  • [学会発表] SPT阻害剤によるHCV複製阻害機序の解析2008

    • 著者名/発表者名
      平田雄一
    • 学会等名
      第56回ウイルス学会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2008-10-28
  • [学会発表] セリンパルミトリルトランスフェラーゼ(SPT)阻害剤のin vitro及びin vivoにおけるHCV複製抑制効果の検討2008

    • 著者名/発表者名
      平田雄一
    • 学会等名
      第16回日本消化器病学会関連週間JDDW 2008
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-10-02
  • [備考]

    • URL

      http://www.rinshoken.or.jp/

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi