研究課題
ウシ結核菌ワクチン株の細胞骨格成分(BCG-CWS)は強力なアジュバント活性を持つが菌体から精製された巨大分子複合体であるため、安定供給の面からも、化学合成可能な代替アジュバントの詞が必要とされていた。申請者は既知のトル様受容リガンド構造に生理活性ペプチドを付加・置換し、新たな機能を持つトル様受容体リガンドを開発する「生化学的創薬戦略」をベースに化合物開発を進めている。現在までの人工アジュバント開発プロジェクトでは、8種類のコンセプトから20化合物を作製している(このうち、本申請における平成20年度の研究展開で4コンセプトが追加された。)。それぞれのコンセプトから作りした化合物はをin vitro実験系(主として樹状細胞および脾臓細胞を化合物で刺激し、産生されるサイトカインの種類と量をELISAアレイで測定)で評価しており、ベース化合物としたマイコプラズマ由来のリポペプチド・MALP-2とは性質が異なるもの、またはIL-23およびIFNγ誘導においてBCG-CWSと類似の性質を持つ化合物が得られ始めている。しかしながらその活性強度は未だ十分なものではなく、今後、活性を強化するための、さらなる改が必要である。また、併行して追加機能の幅も広げ、様々なコンセプトから人工アジュバントの設計を進める計画である。平成20年度は化合物設計に重点をおいていたが、平成21年度からは有力な候補化合物の動物実験も既に開始している。
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