研究課題/領域番号 |
20220011
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
神庭 信幸 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 研究員 (50169801)
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研究分担者 |
荒木 臣紀 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 研究員 (20537344)
土屋 裕子 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 研究員 (60321551)
和田 浩 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 研究員 (60332136)
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研究期間 (年度) |
2008-05-12 – 2013-03-31
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キーワード | 文化遺産 / 博物館 / 保存科学 / 臨床 / 予防 |
研究概要 |
包括的保存システムに関する原理の確立と具現化が本研究の目的であり、最終年度においてセンサーサブシステム、データ管理サブシステム、データ分析サブシステム、意思決定サブシステム、最適化管理サブシステムの稼動と統合を図り、全体システムの有効性を検証した。 まず、文化財に固有な属性情報(分野、番号、時代、名称、品質、法量)、劣化・損傷の発生に関る要因(Critical To Quality:CTQ)として診断情報(保存状態、処置履歴、公開・利用履歴、所在位置)、及び環境情報(温湿度、光、生物、空気汚染、振動、災害、作業員)を把握するセンサーサブシステムについて、運用のしやすさについて改善を試み、目的を達成した。具体的には、保存カルテのデータベースの整備、温湿度計測に関するセンサーサブシステムの無線センサーネットワーク化を運用してデータの集積、位置情報入力について改善を実施した。次に、分析結果に基づきCTQを評価して改善案を策定する意思決定サブシステム、及び改善策の実施状況を管理して評価する最適化管理サブシステムを具体的に運用して、エラーの発生率、CTQの改善、文化財保存状態の改善の程度を検証し、システムの有効性を評価した。最後に、東京国立博物館においてワークショップを開催し、システムについての理解と普及に努め、合わせて今後の発展性について議論した。 本システムが保有するデータの内、博物館全体で共有すべきデータを東京国立博物館に従来から運用するデータベース「プロトDB」に供給できるようにシステムの連携を図り、博物館の資料及び環境がより多角的に評価できる体制を整えることができた。最終的な目標である、文化財の保全に向けて実空間で行われている臨床保存と、処置に対する記録としてのデータとが高度に統合されたシステムを開発することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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