研究課題/領域番号 |
20225002
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
そ合 憲三 東京理科大学, 理学部, 教授 (90147504)
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研究分担者 |
川崎 常臣 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40385513)
柴田 高範 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80265735)
新藤 斎 中央大学, 理工学部, 教授 (90245986)
松本 有正 東京理科大学, 理学部, 助教 (20633407)
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研究期間 (年度) |
2008-05-12 – 2013-03-31
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キーワード | 不斉自己触媒 / 不斉認識 / 不斉の起源 / ホモキラリティー / 不斉触媒 / キラリティー / アデニン / キラル結晶 |
研究概要 |
生体関連化合物には,L-アミノ酸のように一方の鏡像異性体が圧倒的に多く存在するものが多く知られており,その起源およびプロセスは,長年の謎とされてきた。本研究では,鏡像体過剰率が向上する不斉自己触媒反応の研究およびそれを用いて不斉の起源に関する研究を行った。 アキラルなアデニンはアデノシン,デオキシアデノシンなどの核酸塩基として遺伝情報を担う生体関連化合物である。アデニン二硝酸塩がキラル結晶を形成し,不斉自己触媒反応を誘導することを見出した。本結果は,核酸塩基が不斉の起源となり得ることを初めて明らかにしたものである。 酸素同位体置換により生じるキラリティーは極めて小さくその認識は困難とされている。グリセリンは脂質を構成するアキラルな1,2,3-プロパントリオールである。グリセリンの一方の第一級アルコールの酸素原子を酸素18でラベルするとキラルなグリセリンとなりこれが不斉自己触媒反応の不斉開始剤として作用することを明らかにした。 アキラルな芳香族トリエステルが形成するキラル結晶が不斉自己触媒反応を誘起することを見出した。 グリシンはアキラルなアミノ酸であるがその結晶型の一つであるγーグリシンはキラル結晶となることが知られている。γーグリシン結晶の絶対構造と旋光性の関係を明らかにした。キラルなジオールは不斉自己触媒反応の不斉開始剤として作用する。これにフェノールを共存させるとエナンチオ選択性が逆転することを見出した。フェノールはアキラル化合物であるので,キラル化合物が生成する反応でアキラル化合物が不斉選択に関与し得ることを示すものである。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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