研究課題
遺伝子情報解析をベースとした小型・可搬型診断・検査装置への応用に向けて、ラベルフリーで電気的にDNA配列を検出するバイオCMOS集積回路の方式を検討した。これまでにISFET (Ion Sensitive Field-Effect-Transistor:イオン感応性電界効果型トランジスタ)をマトリックスアレイ状に配置し、入出力回路とともに1チップ上に形成したCMOS集積回路を設計試作し、チップ上でDNA反応のリアルタイム検出に成功している。この電位検出方式では、溶液と半導体との間の電子のやりとりに伴う電位変動が高精度化の課題となっていたが、半導体チップと溶液の間にcat-CVD法で形成した緻密なSiN膜を低温で形成することにより、安定性の向上を図ることに成功した。また、電位検出方式とともに、誘電率の変化を検出する方法と酸化還元電流を検出する方法とを検討した。誘電率の変化では、低周波領域(<1kHz)でのCPE (constant phase element)が電極界面の分子の状態に非常に敏感であることを見いだした。酸化還元電流の検出では、作用電極のまわりに対向電極を配置することにより、局所性と高速性が得られることを見いだした。これらの結果をもとに、新しいバイオセンシング集積回路の設計を行った。更に、溶液系と半導体系を統合したシミュレーション技術を開発し、バイオセンシングの最適条件を決める指針が得られるようになった。
すべて 2010 2009 その他
すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 12件) 学会発表 (9件) 備考 (2件)
Chem.Commun. 46
ページ: 2557-2559
J.Applied Phys. 103
ページ: 033712-1-033712-7
Jpn.J.Appl.Phys. 49(4)
ページ: 04DL01-6
Jpn.J.Appl.Phys. 49
ページ: 01AF05-1-01AF05-4
ページ: 01AG06-1-01AG06-5
ページ: 01AG05-1-01AG05-6
ページ: 01AG07-1-01AG07-8
ページ: 01AG04-1-01AG04-6
J.Mater.Chem. 19
ページ: 8307-8313
Chem.Commun. 47
ページ: 7411-7413
Langmuir 25
ページ: 11969-11974
Sensors 9
ページ: 8831-8851
信学技報 Vol. 109, NO. 214
ページ: 45-50
http://biocmos.com
http://www.nuee.nagoya-u.ac.jp/labs/nakazatolab/