研究課題
本研究で提案するデバイスは、“選択Vapor-liquid-solid(VLS)結晶成長法”という手法を用いたものであり、これまでの電極の限界を打ち破るものとして期待できる。今年度は主に下記事項に関して研究を行ってきた。1.ラット大脳皮質バレル野からの細胞記録において記録された神経細胞発火(Spike)、集合電位(Local Field Potential:LFP)の解析を進め、既存電極技術を凌ぐ電極性能を確認した。これまでにない直径数umの微細神経電極は神経計測において更なる低侵襲性、高空間分解能計測を実現すると考える。これらの結果に開発したプローブの機械的特性、電気的特性を加えた論文を執筆し投稿した。2.大脳皮質内高空間分解能測定を実現する高アスペクト比(長さ400um)、高密度(間隔50um)なプローブアレイのプロセス開発とデバイスの設計・製作を行った。また、上記神経電極の実績を基に、多チャンネル化(36、64ch)、さらに数種の電極アレイレイアウトを規格化した。併せてチップインプランを実現すべく、薄膜形状デバイス実装技術(配線接続厚さ<100um)を開発した。3.RF集積回路やデバイス高機能化に必要なアナログ/デジタル変換回路の搭載を可能とする、標準基板(Si (100))を用いた集積化プロセスを確立した。高温プロセス(~700℃)を用いたVLSプローブの集積化に伴う混載回路の配線劣化が課題となったが、TiSiバリア層を導入した高融点配線材料を提案し、インピーダンス変換回路の集積化を実現した。4.体内埋め込みを目指したRF集積回路の開発として、mmサイズのオンチップアンテナ、新しい変調方式に基づく低電力無線送信回路を提案・設計・試作を行い、実測によりその有用性を確認した。また、プローブデバイス用超低雑音・低電力アンプを実現し、従来に比べて8倍程度の小型化に成功した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (26件) (うち招待講演 4件) 産業財産権 (1件)
Sensors and Actuators A
巻: No.187 ページ: 79-83
DOI 10.1016/j.sna.2012.08.025
IEEE Trans. Comp., Pack. & Manufac. Tech.
巻: Vol.2, No. 9 ページ: 1501-1509
DOI 10.1109/TCPMT.2012.2207956
IEEE Trans. Electrical & Electronic Eng.
巻: Vol.7, Issue 3 ページ: 337-341
DOI 10.1002/tee.21737
Japanese Journal of Applied Physics
巻: 51 ページ: 11PA04-4
10.1143/JJAP.51.11PA04
Nanotechnology
巻: 23 ページ: 415301-7
10.1088/0957-4484/23/41/415301