研究課題/領域番号 |
20226012
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
伊藤 重剛 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50159878)
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研究分担者 |
林田 義伸 都城工業高等専門学校, 教授 (00149999)
岡田 保良 国士舘大学, イラク古代文化研究所, 教授 (70138171)
勝又 俊雄 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (70224475)
近津 博文 東京電機大学, 工学部, 教授 (50112876)
吉武 隆一 国士舘大学, イラク古代文化研究所, 客員研究員 (70407203)
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キーワード | メッセネ / フィガリア / 古代都市 / 劇場 / 城壁 / 古代建築 / 遺跡調査 |
研究概要 |
1.研究打合せ5月に熊本大学伊藤研究室において、今年度の調査打合せを行い、12月に研究成果の発表と検討を行なった。 2.フイガリア調査(担当:伊藤、近津、岡田、勝又、吉武) 本年は、城壁の地形調査を行なう予定であったが、調査許可が取得できなかったために、8月から9月にかけて、城壁の外観調査と写真撮影など一般調査を行なった。その結果、フィガリアは城壁が比較的良好な状態で残っており、しかも城壁内部の市域は現在までほとんど未発掘の状況であることが分かった。今後発掘が実現すれば、かなり興味深い結果を得ることができると観察できた。したがって、並行してフィガリア遺跡を管轄しているオリンピア考古局支部、および発掘許可付与の権限をもつ考古局発掘調査中央審議会と調査許可取得の交渉を継続した。 3.メッセネ調査:劇場の実測調査(担当:伊藤、岡田、吉武、林田、研究協力者7名) 8月上旬から9月中旬にかけて約40日間、古代劇場の舞台建築(スケーネ)について、実測調査を行なった。具体的には、研究協力者の熊本大学学生や院生が、舞台建築の平面図及び断面図(1/50)、また建築部材約50個の図面(1/10)を作成した。立面図の作成のために写真測量を行ない、現在図化の途中である。最終的な結論は、次年度の結果を待たねばならないが、舞台建築はおそらく2層の列柱から成っていた豪華なものだったと思われる。実測調査としては、十分な成果を上げることができ、その結果は日本建築学会九州支部論文報告会(沖縄)において、2編の論文として発表した。
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