研究課題/領域番号 |
20226015
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿尻 雅文 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 教授 (60182995)
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研究分担者 |
名嘉 節 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料ラボ, 主席研究員 (30344089)
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40311550)
梅津 光央 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70333846)
有田 稔彦 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (50423033)
北條 大介 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 助教 (30511919)
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キーワード | ナノ粒子 / 有機修飾 / 超臨界 / 熱力学 / ハイブリッド化 / 単位操作 |
研究概要 |
本年度は、昨年度に引き続き擬似分子様ナノ粒子創製、ナノ粒子-溶媒系の熱力学解明、異種ナノ粒子超結晶創製を行った。 1.擬似分子様ナノ粒子創製 超臨界場において、イオンプローブを用いたナノ粒子表面ζ電位の評価を全く新たな手法の開発を行った。有機修飾基量は、TGA-DTA-MSにより、粒子径はTEM、DLSおよびSAXSにより評価した。さらに、結晶成長と有機分子修飾反応の速度論にも焦点をあて、流通式装置を用いて、それぞれの速度を評価し、それらの整合による修飾反応の速度論的最適化を得た。 2.ナノ粒子-溶媒系の熱力学解明 擬似分子ナノ粒子-溶媒系の相挙動観察を行った。温度操作により、相分離する(曇点)を評価し、ナノ粒子リッチ相と溶液リッチ相の組成をそれぞれ分光法により評価した。得られた相図を状態方程式と相関させ、溶媒-ナノ粒子間の相互作用およびナノ粒子系の物性定数を評価した。また、吸着剤の表面状態を種々変え、カラム分離特性の評価を行った。 3.異種ナノ粒子からなる超結晶創製 COOH、NH2基表面修飾ナノ粒子をブロックコポリマーの相分離構造をテンプレートとして配列させた。溶媒乾燥速度と溶媒中での相互作用を支配する官能基解離の制御を精密に行い、自己秩序化膜の形成を図った。また、無機材料の結晶構造は、イオン半径と正と負の電荷のバランスで決まる。そこで、NH2を官能基として表面に有するデンドリマー(2nm)とCOOH官能基を有する2-10nmのナノ粒子を、イオン結晶と相似的な相互作用が働くように、設計、pH制御することで、ナノ粒子からなる超結晶を創製した。
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