研究課題/領域番号 |
20229001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴崎 正勝 (財)微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 所長 (30112767)
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研究分担者 |
熊谷 直哉 (財)微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 主任研究員 (40431887)
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キーワード | 多核錯体 / 不斉触媒 / 医薬品合成 / 集積錯体 / 触媒的不斉反応 / 不斉4置換炭素構築 / 環境調和 / 原子効率 |
研究概要 |
本研究計画では多核希土類-糖配位子錯体、多核金属シッフ塩基錯体、希土類金属・アミド型配位子錯体を基盤とした多機能複合金属触媒の創製が主眼である。今年度はアミド型配位子触媒を用いる触媒的不斉ヒドロキシル化反応の開発に成功するとともに、触媒的不斉アミノ化反応を用いるMycestericin類の触媒的不斉全合成を達成した。本反応開発と合成は、C型肝炎ウイルス増殖抑制剤の開発研究の大きな第一歩であり、来年度は本研究を基盤として本格的なメディシナルケミストリーを展開していく予定である。また、チオアミドをアルドールドナーとする新しいタイプの触媒的不斉ダイレクトアルドール反応に大きな進展が見られた。直鎖脂肪族アルデヒドを用いた場合においてもアルデヒドの自己縮合を伴うことなく円滑な反応の進行が見られ、さらにプロピオン酸由来のチオアミドを用いた場合には高いsyn選択性、エナンチオ選択性にて目的のアルドール生成物が得られる。チオアミドは各種官能基へと容易に変換可能であることから、来年度は本反応を利用した医薬品・重要生物活性化合物の不斉合成に応用する予定である。
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