研究課題/領域番号 |
20229007
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菊谷 仁 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80161412)
|
研究分担者 |
安居 輝人 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (60283074)
榊原 修平 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (10618838)
|
研究期間 (年度) |
2008-05-12 – 2013-03-31
|
キーワード | セマフォリン / Sema4D / plexin B2 / B細胞 / Akt / PKN1 / B細胞抗原受容体 / EBウイルス |
研究概要 |
皮膚に常在するγδT細胞上のSema4Dがケラチン産生細胞や上皮細胞状のplexin B2と結合すること、Sema4Dを架橋することによりγδT細胞の細胞円形化が誘導されることを見いだした。更に、Sema4D欠損では皮膚の創傷治癒が著しく遅れており、Sema4Dを介したγδT細胞の上皮細胞等との相互作用が皮膚の恒常性維持において重要な役割を持つと考えられた。 昨年までに、プロテインキナーゼN1(PKN1)が、B細胞抗原受容体(BCR)の下流でAktキナーゼ活性を抑制すること、PKN1欠損マウスにおいてはB細胞の活性化が亢進し、胚中心の自然形成が認められることを明らかにした。本年度は、抗原特異的胚中心B細胞の抗体遺伝子を網羅的に解析し、PKN1欠損マウスにおいては体細胞変異を多くもつ高親和性抗体の出現が著しく減少していることを見いだした。この結果は、BCR下流でのPKN1によるAkt制御が高親和性B細胞選択の閾値の決定において重要な働きをしており、その異常が自己抗体産生細胞の出現につながることを示している。 胚中心B細胞やメモリーB細胞に潜伏感染するEBウイルス(EBV)の遺伝子産物、LMP2aがBCRシグナルを模倣することが知られている。LMP2aの胚中心B細胞分化への影響を解析するために、LMP2aを胚中心B細胞特異的に発現するマウス(LMP2agcマウス)を作成した。LMP2agcマウスを抗原で免疫したところ、野生型マウスと同様に胚中心が形成されたが、抗原特異的抗体価の低下や高親和性B細胞数の減少が認められた。この結果は、LMP2aが胚中心B細胞の抗原非依存的な分化、選択を誘導しEBVの潜伏感染に寄与していることを示唆する。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|