研究課題
1. Sox9のパートナー因子Sox9の転写パートナー因子として、Arid5aのクローニングに成功し、その機能解析を完了した(Amano et al MBC印刷中)。さらにこのArid5aのファミリー分子もSox9の転写共役因子として軟骨細胞分化に関与していることを見出した。この分子はSUMO化を受けており、このタンパク質修飾が重要な分子メカニズムとして機能していることを明らかにした。2. 内軟骨性骨化におけるOsterixの役割前年度に、内軟骨性骨化の最終段階において、転写因子Osterixが必須的役割を果たしていることを見出したので、Osterixの標的遺伝子を明らかにするためにMicroarray解析を実施した。その結果、軟骨基質であるコラーゲンの分解とそれに伴う石灰化が、Osterixノックアウトマウスで阻害されていることが示された。したがって、このOsterix標的分子が、軟骨基質の分解と石灰化に必須的役割を果たしていると考えらた。さらにOsterixの発現制御を行っている機構として、Ruxn2/lhhシグナルが関与していることが見出された。3. lhhの機能制御機構の解明lhhは、PHTrP産生を介して、内軟骨性骨化過程の肥大化のステップを抑制していると考えられてきた。しかし近年、研究代表者やKronenberg博士のグループは、Ihhが肥大化を促進する作用も有していることを見いだした。この相反する作用の制御機構を検討した結果、Sox9とRunx2の濃度勾配により、lhhの機能の方向性が規定されていることが明らかになったs。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
Journal Biological Chemistry
巻: Vol 286 ページ: 3094-3103
Molecular Biology of the Cell
巻: (印刷中)
J Cell Science
巻: Vol 123 ページ: 3780-3788