研究課題/領域番号 |
20240006
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
東野 輝夫 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80173144)
|
研究分担者 |
安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (40273396)
山口 弘純 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (80314409)
梅津 高朗 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (10346174)
廣森 聡仁 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (90506544)
|
キーワード | ネットワーク性能評価手法 / 無線ネットワーク / アドホックネットワーク / ネットワークシミュレーション / 災害シミュレーション / 大規模シミュレーション / 歩行者モビリティ / 行動モデル |
研究概要 |
本研究では、都市環境においてユビキタス通信機能を利用することで人や車の行動がどのように変化するかを迅速に予測・評価できるようにするため、十万ノード規模で人や車が移動する現実的な都市環境を構築し、ユビキタス通信機能を利用したネットワークシステムをできるだけ忠実且つ高速にシミュレーションするための技術開発を行う。今年度は、ユビキタス通信を利用するネットワークシステムとして大規模災害向け避難支援システムを想定し、シミュレーション技術の研究・開発を行った。具体的には、避難支援システムを効率よく評価できるよう、災害現場の動的な状況を簡潔に表現及び実現できる地理モデル、救急隊や被災者などその役割に応じた人々の行動を簡潔に表現及び実現できる行動モデル、さらに、個々人が持つ情報に応じ行動を決定できる行動制御モデルを考案した。これらのモデルを利用することで、システムが提供する情報とその効果の関連性について簡単に評価することができる。避難支援システムから提供する情報量に対し,避難行 動が完了した時間を測定する実験を行った結果、3〜5割の被災者に情報を提供できれば、これにロコミの効果が加わり,十分に効率よく避難行動が行えることを示した。また,申請者らが開発したネットワークシミュレータMobiREALをベースに、3D仮想空間や小型実機端末との連携機能を開発した。この機能を利用し、VoIPを対象とした評価実験を行い、帯域や遅延等のネットワーク評価だけでなく、人の実感に基づいたシステム評価が行えること示した。さらに、大規模シミュレーションを実現するために、地域毎でシミュレーションの詳細度を変化させることで、シミュレーションの詳細度を調整する機能について検討を行った。具体的には、MAC層のコリジョンモデリングの精度を区画ごとに調整し、適切な階層化シミュレーションを行うことで、無線ネットワークシミュレーションの高速化を実現する予定である。
|