研究概要 |
本研究では,ライフログデータの取得,処理,そして利用のためのプラットホームやインターフェース、Webサービスなど,誰もが簡単にライフログを利用できるための技術基盤開発、およびそれら技術基盤の上に成り立つ新規アプリケーションの開拓を行う.すなわち、本プロジェクトは技術基盤という汎用指向の研究と、複数の先鋭的な応用アプリケーション開発という応用指向の研究による横型・縦型融合、いわゆる「π型」の研究を目指すものである.具体的には,以下の項目についての研究を行った. 1.ライフログデータ共有基盤の構築 ライフログデータについて,個人で記録・解析するだけでなく、他者とデータを共有し合うことによって新たな応用の展開を誘発する検討をすすめた.(1)第3者視点でのライフログ画像の取得(2)食事ログの共有プラットホームの構築(3)断片ログの集約・可視化システムについて,プロトタイピングを進め,部分的にオープンなシステムとしての実験を進めた. 2.コンテンツとコンテキストを活用したライフログデータ処理: ウエアラブルシステムで取得した様々なセンサデータ,特に位置データから得られるコンテキスト情報を用い,イベントを検出し,データのナビゲーションを容易にした.画像データと組み合わせることで,自動的にトラベルストーリーをつくるシステムを構築した.さらに,ユーザの自分自身のログデータの視聴履歴をもとにログ検索における推薦システムも構築した. 3.ウエアラブルシステムの構築:汎用なライフログデバイスのプロトタイプをあらたに実現した.さらに,iPhone上のソフトウエアとして,ある程度のライフログを取得しうる仕組みを構築した.
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