研究分担者 |
岩崎 敦 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教 (30380679)
八槇 博史 名古屋大学, 情報連携基盤センター, 准教授 (10322166)
渡辺 隆裕 首都大学東京, 社会科学研究科, 教授 (70220895)
菊池 浩明 東海大学, 情報理工学部, 教授 (20266365)
菅原 俊治 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70396133)
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研究概要 |
本研究では情報ネットワーク経済のためのメカニズム設計に関する理論研究を主として,理論研究で得られた結果を検証するために,エージェントシミュレーション,被験者実験を実施する,本研究の最終目標であるメカニズムジェネレータの実現に向け,(1)メカニズムジェネレータ技術の拡張,(2)要素メカニズムデータベースの充実,(3)データベースから抽出したメカニズムの調整/最適化の技術の開発を行っている. (1)昨年度開発した出力から一般化可能な特徴を抽出するアルゴリズムを拡張し,匿名性を利用した不正行為である架空名義入札に頑健性を保証するメカニズムに関して,既存メカニズムのルール抽出に成功した.本研究成果に関する論文は,情報科学技術フォーラム(FIT-2011)の最優秀論文賞である船井ベストペーパー賞を受賞した. (2)電子商取引では,入札者がそれぞれ異なる時間にオークションに参加/退出する.そこで,このような状況を対象にしたオンラインオークションにおいて,架空名義入札に頑健なメカニズムの特徴づけを行い,新しいメカニズムの提案を行った.また,オークション以外のアルゴうズムとして,配属人数の上限と下限が存在する場合の研究室配属問題に対して新たなアルゴリズムの提案を行った.これらの研究成果に関する最新論文はエージェント分野の最難関国際会議であるInt.Conf on Autonomous Agents and Multiagent Systems (AAMAS)に採録され,2012年6月に発表予定である. (3)現実社会での複雑な要求条件に対して調整/最適化可能な技術を提案するために,様々な応用分野を対象に基礎技術の検討を行っている. 全体活動としては,9月に慶応義塾大学坂井豊貴氏を招き,マーケットデザインの最新理論を解説して頂いた.さらに3月に全体ミーティングを開き,研究成果発表と今後の研究の方向性に関する議論を行った.
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