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2012 年度 実績報告書

情報科学・計算機科学における描像の可視化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20240020
研究機関東京大学

研究代表者

岡田 真人  東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (90233345)

研究分担者 大森 敏明  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10391898)
研究期間 (年度) 2008-04-08 – 2013-03-31
キーワード可視化 / 機械学習 / 情報統計力学 / イメージングデータ / マルコフ確率場 / 潜在構造推定 / 連想記憶モデル / モンテカルロ法
研究概要

今年度は,科学技術計測によって得られたイメージングデータ解析手法と,高次元データの背後にある潜在構造を推定するアルゴリズムの評価を行った.
イメージングデータの解析は,しばしばマルコフ確率場(MRF) モデルにより定式化される.MRFモデルでは,ベイズ推定の枠組みを適用することで,自由エネルギー最小化によるハイパーパラメータ推定が可能になる.観測過程が非線形関数で表されるとき,従来はマルコフ連鎖モンテカルロ法がハイパーパラメータ推定に用いられた.従来の手法は非線形性を保つ一方で,確率論的なアルゴリズムとなり,収束判定が難しかったり,計算量が増えたりするという欠点がある.そこで本年度は,非線形MRF モデルのハイパーパラメータ推定に,決定論的なアルゴリズムを提案した.ここでは観測過程を線形近似し,解析的に自由エネルギーを計算することで,従来より高速にハイパーパラメータ推定を行う.
高次元データからデータの背後にある潜在構造を抽出するのは,多くの場合,データの潜在構造の種類を仮定した上で解析を行う.それらの仮定を緩めて,構造の種類も推定可能となれば,その手法はより高度な描像の可視化に関するキーテクノロジーになる.近年,KempとTenenbaumによって提案された手法はそのさきがけとなる重要な研究である.そこで本研究では,連想記憶モデルを用いて潜在構造を埋め込んだデータを生成し,構造の明らかなデータを用いて先行研究で提案された解析手法の妥当性を検証した.その結果,彼らの手法は,連想記憶モデルの相転移構造をデータのみから再現できることがわかった.この知見は,今後,彼らの手法をベースに,高次元データのみからデータの構造そのものを抽出できる,より一般的な手法が開発できる可能性を強く示唆している.

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Precise estimation of pressure-temperature paths from zoned minerals using markov random field modeling: theory and synthetic inversion.2012

    • 著者名/発表者名
      Tatsu Kuwatani
    • 雑誌名

      Contributions to Mineralogy and Petrology

      巻: 163 ページ: 547-562

    • DOI

      10.1007/s00410-011-0687-3

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Bayesian spectral deconvolution with the exchange Monte Carlo method2012

    • 著者名/発表者名
      Kenji Nagata
    • 雑誌名

      Neural Networks

      巻: 28 ページ: 82-89

    • DOI

      10.1016/j.neunet.2011.12.001

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Deterministic algorithm for nonlinear Markov random field model2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Ohno
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan

      巻: 81 ページ: 064006-1--10

    • DOI

      10.1143/JPSJ.81.064006

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Estimating membrane resistance over dendrite using Markov random field2012

    • 著者名/発表者名
      Jun Kitazono
    • 雑誌名

      IPSJ Transactions on Mathematical Modeling and Its Applications

      巻: 5 ページ: 89-94

    • DOI

      10.2197/ipsjtrans.5.186

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Stability analysis of stochastic neural network with depression and facilitation synapses2012

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Katori
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan

      巻: 81 ページ: 114007-1--7

    • DOI

      10.1143/JPSJ.81.114007

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of quantum fluctuation in error-correcting codes2012

    • 著者名/発表者名
      Yosuke Otsubo
    • 雑誌名

      Physical Review E

      巻: 86 ページ: 051138-1--10

    • DOI

      10.1103/PhysRevE.86.051138

    • 査読あり
  • [学会発表] 連想記憶モデルを用いた確率的潜在構造抽出アルゴリズムの有効性の検証2013

    • 著者名/発表者名
      若杉健介
    • 学会等名
      電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会
    • 発表場所
      宮城県 仙台市 東北大学
    • 年月日
      20131122-20131123
  • [学会発表] 階層構造を持つ連想記憶モデルの構造発見へのデータ駆動型アプローチ2013

    • 著者名/発表者名
      若杉健介
    • 学会等名
      第12回情報科学技術フォーラム
    • 発表場所
      鳥取県 鳥取市 鳥取大学
    • 年月日
      20130904-20130906
  • [備考] 岡田 真人

    • URL

      http://mns.k.u-tokyo.ac.jp/~okada/

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公開日: 2015-05-28  

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