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2008 年度 実績報告書

暗黙知伝達のための高臨場ライフログの記録・再生

研究課題

研究課題/領域番号 20240021
研究機関東京大学

研究代表者

廣瀬 通孝  東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (40156716)

キーワード感性計測評価 / バーチャルリアリティ / 生体信号 / 截金 / 筋電
研究概要

截金を伝達すべき技能として選択し、本年度は特に截金の初めの困難な部分、金箔を切る部分に着目して、熟練者と非熟練者の生体信号を比較した所、熟練者の信号は規則正しく特徴的であることが判明した。動作の見たい箇所を自由に見られるように障害物除去も試みた。また取得したデータを統合して表示して発見、学習促進を試みた。
(1)金箔を切る動作中に筋電変化の大きい筋肉、肩、短母子外転筋、腕橈骨筋等の筋電を計測し比較した結果、腕榛骨筋で熟練者と非熟練者の力の係り具合が異なることが明らかになった。脈波から金箔を切る間の集中度の変化の計測をして、熟練者にも集中の乱れが生じることが判明した。金箔を切る間の集中力は個人の調子に関係し、実験初期、道具の不調、長時間の作業後に、集中力が落ちる傾向がある。この情報は熟練者の集中力の保ちかた、道具を見る力を解明する場面にも使える。また、呼吸センサの情報より熟練者の呼吸と切るリズムが合うことが判明した。熟練者は規則正しい呼吸で切る直前に息を吸い吐き出しながら切る。今後さらに計測を進め切った金箔のでき具合の評価も含めたデータを取得し"正確に金箔を切る時"の生体信号を抽出する。
(2)2台のカメラを用いて戟金作業をする非熟練者を撮影し、ステレオ計測を行った。カメラからの距離を輝度値で表したデブスマップを作成し映像の各ピクセル情報をデブスマップの情報に与えて点描画を試みた結果、作業がやや視認できる程度の精度で、分解能は4.5mmであった。mm単位の動きが必要とされる截金の動きには不適であった。今後はカメラの台数を増やして自由視点動画あるいは3次元ビデオを作成し、作業時の姿勢や形から熟練者と非熟練者の相違点を計測する。
(3)簡易的に生体信号と作業全体を撮影した動画を表示し、人型モデルが生体信号に合わせて同期して反応するものを作成。見やすさ、精度、(2)と合わせた動画部分の改善が今後必要である。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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