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2009 年度 実績報告書

脊髄と小脳の神経回路網を構築する機構

研究課題

研究課題/領域番号 20240029
研究機関千葉大学

研究代表者

斎藤 哲一郎  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (00202078)

研究分担者 室山 優子  千葉大学, 大学院・医学研究院, 特任講師 (20422248)
キーワード遺伝子 / 細胞・組織 / 神経科学 / 脳・神経 / 発生・分化 / 脊髄 / 小脳 / ホメオボックス
研究概要

脊髄と小脳の発生における共通点を軸に、神経回路網の構築を制御する普遍的プログラムを解明すべく、脊髄の交連神経細胞と小脳の顆粒細胞の分化で中心的な役割を果たすホメオボックス遺伝子のMbh1やMbh2の下流遺伝子に焦点を絞り、神経回路網構築の初期過程を解析した。研究代表者が開発したマウス胎児への電気穿孔法を用いて、Mbh1やMbh2を胎児の脊髄で強制発現させると、発現した細胞は同側性軸索を持つ神経から交連神経へ運命転換した。この時、交連神経の軸索伸長を制御する様々なレセプターの中で、スリットのレセプターRobo1の機能を抑えるRig1やネトリンのレセプターDcc、セマフォリンのレセプターNrp2の発現が増大することが明らかとなった。さらに、Mbh1やMbh2がホメオボックス遺伝子のLhx2を一過的に活性化し、Lhx2がRig1を活性化することで、Rig1の働く時期が限定されることも示された。一方、DccやNrp2は、Lhx2を介さず別の経路で制御されることが明らかとなり、交連神経軸索の主要なレセプターの発現がMbh1とMbh2の下流で時間的に巧妙に制御されることが明らかとなった。また、Mbh1とMbh2は、交連神経細胞の分化において同一の機能を有し、発現はそれぞれ独立にプロニューラル因子のMath1で制御されることが示され、Math1からMbh1やMbh2を介して交連神経軸索のレセプターに至る遺伝子カスケードが初めて明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of Nepro, a gene required for the maintenance of neocortex neural progenitor cells downstream of Notch2009

    • 著者名/発表者名
      Yuko Muroyama
    • 雑誌名

      Development 136

      ページ: 3889-3893

    • 査読あり
  • [学会発表] 大脳皮質神経前駆細胞の維持におけるNotch下流因子Neproの機能2009

    • 著者名/発表者名
      室山優子, 斎藤哲一郎
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-12-10
  • [備考]

    • URL

      http://www.m.chiba-u.ac.jp/class/dev/index.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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