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2008 年度 実績報告書

内分泌系の恒常性破綻による感情障害発症の分子基盤

研究課題

研究課題/領域番号 20240038
研究機関大阪大学

研究代表者

祖父江 憲治  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20112047)

研究分担者 林 謙一郎  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90238105)
森田 強  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80403195)
真柳 平  大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (20432544)
キーワード内分泌 / 感情障害 / グルココルチコイド / ストレス / 甲状腺ホルモン / カルデスモン
研究概要

近年、社会環境の多様化・複雑化に伴い、ストレスを初めとする外的環境要因による内分泌系の恒常性を破綻は、うつ病・パニック障害・PTSDなどの感情障害の発症原因として有力視されている。研究代表者らはこれまで、細胞運動を制御するアクチン系細胞骨格蛋白質群やシナプス後肥部(PSD)に局在する足場蛋白質群を発見し、シナプスダイナミクスの研究を行ってきた。これらの研究を基盤として、本研究ではストレスのメディエターであるグルココルチコイドや甲状腺ホルモンなど内分泌系恒常性の破綻による大脳皮質形成障害とシナプス形成異常を脳発達期と成熟期の両面から解析し、感情障害発症の分子基盤を解明することを目的として研究を開始した。
グルココルチコイドが非神経細胞(ヒト肺癌細胞)の細胞運動阻害すること、この分子メカニズムとしてグルココルチコイドによる転写充進で発現量の増加したカルデスモンがアクチン細胞骨格の安定化を行い、細胞運動阻害を起こすことを明らかにした。また、ストレス/グルココルチコイド過剰暴露による大脳皮質形成の遅滞は、グルココルチコイドによる神経前駆細胞の運動障害に起因することを明らかにした。次いで、グルココルチコイドによるカルデスモン発現充進に伴い神経前駆細胞の細胞運動異常を来たし、これが大脳皮質形成の遅滞の原因となることを解明した。甲状腺ホルモン異常により、ラット・マウスで不安・恐怖充進とGABAニューロン系の発現異常が起こることを見い出した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Glucocorticoid receptor-mediated expression of caldesmon regulates cell migration via the reorganization of the actin cytoskeleton.2008

    • 著者名/発表者名
      Mayanagi T., et al.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem. 283

      ページ: 31183-31196

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rho/Rho-associated kinase signal regulates myogenic differentiation via myocardin-related transcription factor-A/Smad-dependent transcription of the Id3 gene.2008

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki K., et al.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem. 283

      ページ: 21230-21241

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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