研究課題/領域番号 |
20240038
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
祖父江 憲治 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20112047)
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研究分担者 |
林 謙一郎 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90238105)
森田 強 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80403195)
真柳 平 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任助教(常勤) (20432544)
福本 健太郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00514407)
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キーワード | 内分泌 / 感情障害 / グルココルチコイド / ストレス / 甲状腺ホルモン |
研究概要 |
社会環境の多様化・複雑化に伴い増加するうつ病・パニック障害・PTSDなど感情障害は、ストレスを初めとする外的環境変化による内分泌系恒常性の破綻が発症の有力要因と考えられている。本研究は、ストレスのメディエターであるグルココルチコイドや甲状腺ホルモンなど内分泌系恒常性破綻による大脳皮質形成障害とシナプス形成異常を解析し、感情障害発症の分子基盤解明を目的とし研究を行ってきた。胎生期のストレス/グルココルチコイド曝露:に伴う一過性大脳発達遅滞の原因遺伝子としてカルデスモンを同定し、グルココルチコイド曝露によるカルデスモン発現亢進に伴う神経前駆細胞(興奮性と抑制性ニューロン)の運動障害が一因であることを解明した。次いで、この一過性大脳発達遅滞に起因する大脳皮質一辺縁系神経回路網(海馬・線状体・扁頭体)形成異常を11.3ステラーMRIを用いて明らかにし、神経回路網形成異常と行動異常との相関解析を行っている。また非神経細胞を用いた解析で見い出した転写補助因子MRTFによるカルデスモン転写が、グルココルチコイドの負制御でカルデスモン発現抑制を来たし、これがシナプス内のアクチン不安定化によるストレス/グルココルチコイド曝露の必須要因であることを解明した。シナプス蛋白質GNIN1も同様の機作でシナプス脆弱化に関与することを見出した。PSD蛋白質PSD-Zip70の遺伝子欠損マウス解析により、PDZ-Zip70は低分子量型G蛋白質Rap活性調節によりアクチン細胞骨格制御を介してシナプス成熟に関与することを明らかにした。甲状腺ホルモンによる抑制性ニューロン分化の役割とその過剰による抑制性ニューロン機能障害の機作を見い出した。
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