研究課題/領域番号 |
20240042
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
芹川 忠夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (30025655)
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研究分担者 |
庫本 高志 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20311409)
真下 知士 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (80397554)
大野 行弘 大阪薬科大学, 薬学部, 准教授 (00432534)
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キーワード | てんかん / ラット / 疾患モデル / 原因遺伝子 / NER / コンジェニック系統 / 遺伝解析 / BACクローン |
研究概要 |
1.コンジェニック系統の作製とてんかん感受性の評価 1)狭められたF344由来のNer3領域を固定して、F344由来のNer1遺伝子座領域を分割した、NERを背景とする4つのダブルコンジェニック系統を作製した。それらの経時的行動観察により、Ner1領域を78Mb内に狭めた。2)NERを背景とするF344.NER-Ner1 Ner3系統は自発性の強直間代けいれんGTCを発症しなかったが、PTZによる感受性試験では、NERと同等のけいれん感受性を示した。3)Scnla突然変異をF344.NER-Ner1,Ner3に導入してトリプルコンジェニック系統を作製した。このラットは自発性のGTCを示さなかったが、PTZ誘発けいれんに極めて高い感受性を示した。 2.候補遺伝子機能の解析 大脳皮質および視床において発現変化が認められたNer3領域内の候補遺伝子について、GTC発作前の若齢NERにおける発現量を検討した。その結果、GTC発現前においては、候補遺伝子発現に有意な差は認められなかった。また、候補遺伝子機能の病態変化を探る一環として、NERのてんかん発作にかかわる脳内興奮部位をFos蛋白マッピング法により検索した。その結果、GTC発作に伴い、大脳皮質および扁桃核を中心とする大脳辺縁系において、顕著な神経興奮反応が認められた。一方、脳幹・延髄など下位脳では有意な変化はみられなかった。 3.NERのゲノムBACクローンの整備 NERのBACクローンのDNAプールから、Ner1とNer3領域内の候補遺伝子を含むBACクローンを単離した。
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