研究課題
1.リン酸カルシウム造形法の研究平成20年度に引き続き、オーダーメード型人工骨の形状、操作性、分解吸収性、強度の向上に関する研究、及びテトラポッド型微小人工骨の強度と分解吸収性の向上に関する研究を行った。具体的には、平成20年度の結果を再確認するとともに、細かいパラメーターの最適化を行った。2.生理活性物質の同定と付与方法の研究20年度に引き続き、バイオセンサーによる骨形成性生理活性物質同定と作用機序の分子生物学的解析、及びリン酸カルシウムに付与する際の最適な送達制御法の解明を行った。具体的には、平成20年度に同定された生理活性物質(特に低分子化合物)に関してより詳細な作用機序を明らかにするとともに、送達方法を最適化した。また、バイオセンサーによるスクリーニングを継続した。3.動物実験での検証高機能人工骨の試作:上記1,2の成果を総合して、高機能人工骨の作製に着手した。具体的には、インクジェットプリンターを用いて、生理活性物質であるFGF2およびBMPシグナルとRunx2シグナルを活性化するプラスミドを内包するナノミセルを望みの位置に望みの量噴霧することを試みた。動物実験による安全性・有効性の証明:C57BL/6マウス頭蓋骨臨界骨欠損(直径5mm)に埋植し、その骨誘導性、生体親和性、免疫反応について血液生化学的、組織学的、放射線学的に評価する。埋植1、2、3週後、1、2、4、6ヶ月後に安楽殺し、血液生化学的検討と埋入部の肉眼的及び放射線学的(X線、CT)評価とともに、組織切片(脱灰及び非脱灰)を作製してHE染色、von Kossa染色、I型コラーゲン・オステオカルシン免疫染色などで骨再生を評価した。マウスでは、FGF2を用いた場合でも、プラスミドを内包するナノミセルを用いた場合でも良好な結果が得られた。これを受けて、ビーグル犬の頭蓋骨欠損(径2cm)に埋植する実験の準備を行った。
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