研究課題/領域番号 |
20240063
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
李 廷秀 東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60292728)
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研究分担者 |
浅見 泰司 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (10192949)
梅崎 昌裕 東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (30292725)
片岡 裕介 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教 (90451898)
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キーワード | 社会医学 / 情報工学 / 生態学 / 行動科学 / 身体活動 / 居住環境 |
研究概要 |
研究初年度の今年度は、(1)全国を地域(市区町村)別、客観的物理的環境を評価するために、GIS(Geographic Information System:地理情報システム)によるデータベースを構築すること、(2)既に開発した住民調査のための調査票(居住地近隣環境の認知ならびに日常生活における目的別身体活動量)を改善すること、(3)GIS、 GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)、加速度計の3種類を用いた住民の日常行動パターンを分析するためのプログラムの開発を行うこと、の3つを先行して行うことを目的とした。 研究の結果、(1)GISを用いたデータベース化が全国の市区町村単位で可能な指標として、「地域統計データ」として総人口(男女別、年齢区分別)、世帯形態別世帯数、就業者数(産業分類別等)、昼夜間人口比率、住宅数、事業所数(製造業、卸売・小売り、商業施設:飲食店・宿泊施設等)、「空間データ基盤」として道路、鉄道駅等、公共建物、街区、建物形状、土地利用データ(首都圏、中部圏、近畿圏で整備)があり、これらの空間データに地域統計データを属性情報として統合し、GISデータとして利用可能であることが明らかとなった。次年度以降の地域住民調査のための地域選出に用いる予定である。 (2)調査票の改善のために2回繰り返しの住民調査を都内85人の住民を対象に行い、各調査項目とスコア別の内部整合性、一致度について確認し、地域住民調査票の見直しを行った。 (3)住民調査時に小型GPSを用いた移動経路データと同時に加速度計を用いて日常生活の身体活動レベルのデータを収集した。移動経路と身体活動レベルがそれぞれ時間情報とともに記録されていることに着目し、VBA(Vlsual Basicfor Application)言語を用いたプログラムを開発することで2つのデータを統合した。統合データをGISによる居住地域の地図上に表示することで、個人の行動パターンを時間、位置、身体活動レベルの3つの側面から関連づけて分析することができるプログラムの開発を行った。
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